ニュー・ホライズンズ
読み:ニュー-ホライズンズ
外語:New Horizons Pluto Kuiper Belt Flyby

 アメリカの冥王星探査機。探査機名は、直訳すると「新たな展望」。
目次

情報

基本情報

沿革

特徴

打ち上げ

計画
 「Star-48B」固体ロケットモータを第三段に搭載し木星重力アシストを装備したアトラスV 551ブースターで、米フロリダ州ケープカナベラル空軍基地から打ち上げられた。
 予定では、探査機は打ち上げから9年後の2015(平成27)年7月14日に冥王星に到着する。
 全体の費用は5億5000万ドル未満と計画されている。

延期
 2006(平成18)年1月18日03:24(JST)(17日@808)から2時間のウィンドウ内に打ち上げ予定だったが、当日強風で1日延期となった。
 しかし翌日、今度はコントロールセンターの停電でもう一日延期された。

打ち上げ当日

探査対象
 本機の主要任務は、冥王星と、その衛星カロンの大気や地形を観測することである。これまで冥王星に到達した探査機はなく、このニュー・ホライズンズは初の試みとなる。
 冥王星の上部大気圏、イオン圏、およびエネルギー粒子を調査する。そして高解像度で冥王星を写真撮影し、表面地図を作成する。
 また冥王星観測後は、冥王星の軌道付近にある小天体の集まり、エッジワース・カイパーベルトの探査も行なわれる。

遺灰
 ニュー・ホライズンズには、冥王星を発見した天文学者クライド・トンボーの遺灰が納められている。
 宇宙葬を希望した本人の遺志によって実現したものだが、自身の発見した冥王星の前を通過するのみならず、太陽系の外という本人が想像したより遙か遠くへと向かうことになった。
 トンボーは、太陽系外に出る人類史上初の人物(の遺灰)ということになる。

技術情報

無線通信機
 直径2.5mのパラボラアンテナが取りつけられている。
 地球との交信は衛星通信バンドのうちXバンドが使われる。冥王星軌道からの通信速度は768bpsである。
 速度が非常に遅く、写真の送信に時間を要することから、撮影された写真はメモリーに保存され、これを少しずつ地球に送る方法を採用している。

電源
 放射性物質(二酸化プルトニウム)を熱源とし熱電対を用いて電力を得る原子力電池(RTG)が搭載されており、冥王星到着時出力288Wを供給する。

装備
 探査機には、次の科学機器が搭載されている。

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