4Gバイトの壁 |
辞書:科学用語の基礎知識 半導体用語編 (IYIC) |
読み:よんぎがバイトのかべ |
外語:4GB wall |
品詞:名詞 |
32ビットマイクロプロセッサーに存在する壁。
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概要 |
4Giバイトを超えるメモリー範囲について、直接アクセスできない、という制限のこと。
正確にはギガではなくギビ、つまり「4Giバイトの壁」と呼ぶべきだが、32ビットMPU登場当時はまだGi(ギビ)という単位がなく、このように「4Gバイトの壁」と呼ばれていた。
特徴 |
壁の技術的内容 |
32ビット環境はアドレスバスが32本なので、都合232バイト、つまり4Giバイトが物理的に利用可能な最大アドレッシング範囲となる。
これを越える容量のメモリーを用いたい場合でも直接CPUのアドレスとして指すことができないので、バンク切り替えメモリー等を用いるしか術がない。これが4Gバイトの壁である。
壁の突破 |
壁を突破するためには、アドレスバスの本数を増やす必要がある。
そこでまず仮想アドレス空間より広い物理アドレス空間を提供するようになり、やがてMPUの64ビット化でアドレスバスを64ビット化することで壁を一気に突破した。
パーソナルコンピューターで一般的なx86のほか、ARMなど組み込み用プロセッサーでも64ビット化が進められ、ARMではARMv8から64ビット対応が開始された。
x86 |
x86においてこの壁を突破するのはXeonからである。PSE-36で36ビットまでのアドレッシングに対応し、64Giバイトまでのメモリー領域に対応することで壁を突破した。
しかしこの対応は過渡的なものであり、本格的にこの壁を突破するのはAMD64および互換機能Intel 64からで、理論上アドレスバスが64ビットになったことで264バイト、つまり64Eiバイトまでに対応してからである。
リンク |
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