抗SS-A/Ro抗体
読み:こう-えすえすえー-あーるおー-こうたい
難病の一つ、シェーグレン症候群(SJS)で特徴的に同定される抗原。および、その検査。
概要
抗SS-A/Ro抗体は、抗SS-B/La抗体は共に非ヒストン核蛋白抗体で、シェーグレン症候群と密接に関連する。
シェーグレン症候群は膠原病の合併症としても見られ、抗SS-A抗体は多くの膠原病で陽性を示す。
また、母体の抗SS-A抗体が関与し、新生児に新生児ループスや先天性心ブロックを引き起こすことがあることも知られる。
検体検査においては、免疫学的検査のうち「D014 自己抗体検査」に分類されている。検査料は令和4年 医科診療報酬でそれぞれ次の通りである。
- 区分16 (161点)
- 抗SS-A/Ro抗体定性
- 抗SS-A/Ro抗体半定量
- 抗SS-A/Ro抗体定量
これに、「D026 検体検査判断料」免疫学的検査判断料144点が加算される。
特徴
検査目的
次のような疾患の判断に用いられる。
- シェーグレン症候群
- 膠原病
- 全身性エリテマトーデス(SLE)
- 強皮症
- 多発性筋炎/皮膚筋炎
- 新生児ループス
- 亜急性皮膚ループス
過去に梅毒陽性となった患者は以降も抗体価が高値で持続するため、抗体検査である本検査では治療後でも陽性となる。
基準値
基準値は、陰性である。
補足
シェーグレン症候群は膠原病やサルコイドーシスの合併症としても見られるため、それらの疾患において検査を実施することがある。
再検索