きょしちょう座に見られる棒渦巻銀河だった銀河で、銀河系の伴銀河である。
- 座標(2000年分点)
- 赤経: 00h 52m 38.0s (ICRS)(SIMBAD) [可視光]
- 赤緯: -72°48′01″ (ICRS)(SIMBAD) [可視光]
- 銀経: 302.8084° (SIMBAD)
- 銀緯: -44.3277° (SIMBAD)
- 所属:
- 距離:
- 20荳光年 (通説)
- 赤方偏移: z=0.000486±0.000002 (SIMBAD)
- 光が届くまでの時間: 約0.07億年 (z=0.000486から計算)
- 実際の距離: 約0.07億光年 (z=0.000486から計算)
- 分類: SB(s)m pec または dIrr (矮小不規則銀河)
- 伴星雲: (該当資料なし)
- 規模
- 年齢: (該当資料なし)
- 絶対等級(MV): (該当資料なし)
- 実視等級(V): 2.8等
- 視線速度(RV)=後退速度
- 145.6km/s(125.8km/cBeat)±0.6km/s(0.5km/cBeat) (SIMBAD)
- みかけの後退速度: 145.66km/s(125.9km/cBeat) (z=0.000486から計算)
- 実際の後退速度: 145.73km/s(125.9km/cBeat) (z=0.000486から計算)
- 固有運動(μ): (該当資料なし)
- 実視直径: 2.7′
- 恒星(高光度天体)
- AB7A
- AB8A
- HD 5980A
- HD 5980B
- 散開星団
- NGC 265
- NGC 290
- NGC 346
- NGC 602
- 超新星残骸
実視等級2.8等と明るいため有史以前より存在が知られており、発見者は特定不可能である。ただ、南天にあるため日本からは観測することができない。
小マゼラン雲という名は、ポルトガルの航海家フェルディナンド・マゼランが1519(永正16)年に出発した世界周航でその存在を記録したことにちなむ。むろん発見者というわけではない。
実際の大きさは、直径が銀河系の1/20程度、質量は銀河系の1/150程度と推定されている。
銀河系の近傍にある星雲であり、銀河系の伴銀河の一つである。但し徐々に銀河系からは遠ざかっている。
ハッブル宇宙望遠鏡の観測などによると、この銀河は元々は他の場所にあったものが(宇宙スケールで)比較的最近、銀河系周辺に接近してきたものであって、長きにわたって銀河系周辺を周回していたわけではないことが分かっている。
大マゼラン雲と小マゼラン雲を接続するガスの橋が見つかっており、更に天球上を100度以上にもわたって長く伸びる水素の雲「マゼラニック・ストリーム」が存在する。
かつては銀河系に接近したため重力でガスが引き寄せられている、と考えられてきた。現在のコンピューターシミュレーションによると、マゼラニック・ストリームは銀河系の影響ではなく、大小マゼラン雲が互いに接近・通過することによって形成されたものとされている。
これは、長期にわたり、大小マゼラン雲が互いに重力的に拘束されていることを示している。
関連するリンク
NAME SMC -- Galaxy @ SIMBAD用語の所属
局部銀河群
関連する用語
大マゼラン雲