太陽系外縁天体
読み:たいようけい-がいえん-てんたい
外語:TNO: trans-Neptunian object

 海王星より遠方の軌道を周回する天体。この名が学会により策定される以前は長く「海王星以遠天体」という名が広く使われていた。
目次

概要
 海王星の太陽からの平均距離は30.06auであり、これ以遠の天体を指す事になる。
 具体的には、次の天体等が含まれると考えられる。

特徴

名称
 例えばエッジワース・カイパーベルト天体は、軌道長半径が36au〜50au程度で、黄道面近くに円盤状に分布し、惑星間空間の延長を成しているのが特徴である。
 そしてその外縁部が、やがて太陽系を球状に取り巻くとされるオールトの雲へと繋がってゆくと考えられている。
 こういった天体が多数発見されるようになったことからtrans-Neptunian objectという用語が定義され、これは現在の太陽系の定義においては、small solar system bodies(太陽系小天体)の一つとされている。

エッジワース・カイパーベルト以遠
 エッジワース・カイパーベルト天体よりも遠く、まだ正体が明らかになっていないオールトの雲との中間を公転する天体が幾つか発見されている。
 いずれも離心率の非常に大きな楕円軌道で、たまたま太陽系の内側に近づいたため観測により発見されたものである。
 2012 VP113を発見したChadwick Trujillo(ジェミニ天文台)らは、このような軌道を持つ直径1000km以上の天体は900個程度は存在するとの考えを示した。
 また、軌道は未確定だが、次のような天体も発見されている。

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