ツェナーダイオード
読み:ツェナーダイオード
外語:Zener Diode
ダイオードの一種。俗に「定電圧ダイオード」とも呼ばれる。
概要
逆方向に電圧を加えた時、ある一定の電圧に達した時に一定電圧の電流が流れるダイオード。
この現象はトンネル効果によって生じ、ツェナー降伏と呼ばれている。
またこの時の電圧はツェナー電圧と呼ばれ、素子の設計によって任意の値を設定できる。ツェナー電圧はほとんど変化しないため、電圧を一定値以下に制限したい場合や過電圧からの保護などに用いられる。
LED保護
発光ダイオード(LED)のESDからの保護用(静電気対策)としてツェナーダイオードを並列かつ逆向きに接続する用途がある。
静電気は、流れてしまえば大きな問題にはならないが、流れず溜まってしまうと電子部品を破壊してしまう。LEDの場合、順方向は電流が流れるため順方向極性の静電気で壊れることはないが、逆方向は電流が流れない上に逆耐圧が低い(4〜5V程度)。このため逆方向極性の静電気が加わると壊れてしまう。そこで、ツェナーダイオードを使用してこれを保護する。
LEDに対して逆方向(逆向きに付けたツェナーからみると順方向)の静電気は、そのままツェナーダイオード側に流して消耗させる。またLED順方向に過大電圧が掛かった場合、逆方向に一定以上の電圧を掛けた場合に通電するツェナーダイオードの特性により、ツェナーダイオード側を流れることができる。このため、双方向においてLEDが保護されるのである。
再検索