ダイオード
読み:ダイオード
外語:diode

 一方向にしか電流を流さない電子部品のこと。
目次

概要
 元々ダイオードは、真空管のうち二極真空管だった。ダイオード(diode)の名は、二極の2を表わす接頭辞di- と、ギリシャ語で「道」を意味するο`δο'σ(hodo's)から命名された。
 後に、この二極真空管と同じ機能を持った半導体ダイオードが発明され、現在に至っている。
 現在では、真空管は殆ど使われていないことから、ダイオードといえば半導体ダイオードのことを指すことが多い。なお、機能と名前は同じだが、両者でその機構は全く違う。
 半導体ダイオードは、p型半導体n型半導体を接合したとき、p側に+、n側に-の電圧を加えたときにしか電流を流さない特徴を利用している。
 

特徴

端子
 ダイオードは二つの端子を持ち、次のように呼ばれる。
 この名前は、真空管の端子名から引用して付けられた。

分類
 ダイオードは、大きく、材質と用途(機能)で分けることが可能。

材質
 古いものから順に、次のような変遷を遂げた。
  1. 二極真空管 (これがダイオードの語源)
  2. ゲルマニウムダイオード (ここから後が半導体素子としてのダイオード)
  3. セレン整流器
  4. シリコンダイオード
  5. 化合物半導体ダイオード

用途別の名称

補足

用途
 交流から直流を得たり、高周波から低周波成分を取り出す検波(復調)などのアナログ部品や、論理和回路(OR論理回路)、ダイオードマトリクスなどのディジタル回路などに利用されているほか、温度センサー等としても利用されている。
 また電流を流すと光を出す「発光ダイオード」(LED)や、レーザーを出力し光ディスク装置に使われる「レーザーダイオード」も多く利用されている。光を受けると電流が流れる「フォトダイオード」というものもあり、これは「フォトトランジスタ」の増幅機能が無い電子部品である。

ツェナー
 逆方向に電圧をかけると一定の電圧(電流が変化しても電圧変化が小さい)を出力するのは「ツェナーダイオード」で、定電圧回路などに利用されている。
 しかしツェナーダイオードはオーディオマニアからはノイズが多いことから嫌われ、実際にノイズ源として使われることもある。
 そのため、自作派オーディオマニアは発光ダイオード等の順方向の定電圧特性のものを利用する。発光ダイオードは約2Vの順方向電圧降下となる。

点接触
 かつて「ゲルマニウムラジオ」の前に「鉱石ラジオ」というのがあり、検波(復調)には点接触ダイオードが使われていた。
 立ち上がり特性の違いから検波等にはゲルマニウムが多用される。
 シリコンでは0.7V程度からとなるが、ショットキーダイオードなどでは0.4V程度から立ち上がる。

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