スイッチングレギュレーター
読み:スイッチングレギュレーター
外語:switching regulator

 直流電源の安定化手法(回路方式)の一つ。この回路を組み込んだ装置をスイッチング電源という。
目次

概要
 スイッチングレギュレーターは、パルス変調により出力する電力を制御することを最大の特徴とする。
 入力した交流をそのまま整流して一旦直流に変換し、再度、スイッチング周波数(多くのものは100kHz〜数MHz程度)でオン/オフを繰り返すスイッチとしてトランジスタを用いて交流にする。
 オンの時間とオフの時間の比率(デューティー比)を変化させることで、出力する電気量を調節することができ、こうして電圧を下げ、再び整流して直流にする。
 制御回路を持っており、出力電圧が一定になるようにオン/オフの比率を変化させることで、常に一定の電圧を出力する。
 つまり、直流は、一旦パルスという形の交流になるため、後から整流する必要がある。

特徴

整流
 一旦パルスにするため、そのままでは綺麗な直流にならない(脈流という)。
 そこで、コイルコンデンサーを用い、それらの持っている電気エネルギー蓄積作用を利用して電圧を平坦化し、直流にして出力する。

方式
 いろいろな回路方式がある。
 降圧だけでなく、昇圧や極性反転(+10V → -15Vなど)も可能。
 回路中にトランスを用いることで、入出力間を電気的に絶縁することも可能である。このトランスは扱う周波数が高いほど小型・軽量にできるため、スイッチング電源の場合、交流の100〜240Vをそのまま整流して直流にし、これを高周波に変換してから、目的の電圧(+5Vなど)を作る方法が使われている。

利点と欠点
 70%〜90%以上の効率が得られる損失の少ない方式で、主に大電流が要求される場合に使われるが、スイッチングに伴う電気的雑音が多く発生する欠点がある。
 スイッチングレギュレーターはパルス状の電流波形となるため、これは非線形負荷である。従って、スイッチングレギュレーターを用いて交流を整流した場合、電力系統側に高調波を生じやすい。

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