おとめ座
読み:おとめざ
外語:Vir: Virgo

 黄道十二星座の第7座であり、トレミーの48星座の一つである。春の星座。乙女座。
目次

特徴
 赤経13h 20m、赤緯−20°付近に位置する。
 春の大三角を作る三つの星のうち最南にあるスピカのある星座。また、数多くのメシエ天体が存在する星座でもある。
 占星術では、黄道十二宮の第6座「処女宮」の距星となっている。

神話
 ギリシャ神話では、多くの女神におとめ座にまつわる神話が存在する。このため、どの女神であるのかは定かではない。
 概ね、デメテル説とアストレイア説の二説が語られることが多い。

デメテル説
 おとめ座は農業の女神デメテル(デーメーテール)で、花や草木、穀物や果実などの成長や収穫を司る神である。
 ある日愛娘ペルセポネー(ペルセフォネ)が冥界の神ハデスに誘拐されてしまい、デメテルは悲しみのあまり神殿に引き篭もってしまったため、地上では作物が実らなくなった。
 困った神々はペルセポネーを1年のうちの4ヶ月だけハデスの元で暮らさせ、残りの8ヶ月は母の元で暮らすようにさせた。こうして、ペルセポネーが冥界にいる4ヶ月の間はデメテルの悲しみのため地上の草木は枯れ果て冬となり、残りの8ヶ月は地上は春、夏、秋と季節が巡るようになったとされる。

アストレイア説
 アストレイア説では、おとめ座は女神デメテルの娘ペルセポネー、もしくは女神アルテミスの娘アストレイアとされる。
 神話の時代が終わり地上が荒廃し神々が天上へ去っていくなか、彼女は一人残って正義を説くが相手にされず、地上を去って星座になった。

資料

隣接する星座

代表的な恒星
名称特徴位置 (J2000.0)カタログ番号
バイエル固有名等級赤経赤緯HD番号HR番号
αVirスピカ1.0B1III-IV13h 25.2m−11°10′1166585056
βVirサビヤバ3.6F9V11h 50.7m−01°46′1028704540
γVirAポリマ2.7F0V12h 41.7m−01°27′1103794825
γVirB 3.5F0V12h 41.7m−01°27′1103804826
δVirミネラウバ3.4M3III12h 55.6m−03°24′1123004910
εVirビンデミア・トリックス2.8G8IIIab13h 02.2m+10°58′1132264932
ζVirヘゼ3.4A3V13h 34.7m−00°36′1180985107
ηVirザニア3.9A2IV+A4V12h 19.9m−00°40′1072594689
ιVirシルマ4.0F6III14h 16.0m−06°00′1248505338
μVirリジル・アル・アワ3.9F2III14h 43.0m−05°39′1295025487

代表的な銀河
カタログ名特徴位置 (J2000.0)銀河座標補足
メシエNGC他等級赤経赤緯銀経°銀緯°
M49NGC 44728.6E2/S0(2)12h 29.8m+08°00′287+70UGC7629
M58NGC 45798.2SAB(rs)b;LINER Sy1.912h 37.8m+11°05′290+74UGC7796
M59NGC 46219.3E512h 42.1m+11°39′294+74UGC7858
M60NGC 46499.2E212h 43.7m+11°33′296+74UGC5322
M61NGC 43039.6SAB(rs)bc;HII Sy212h 21.9m+04°29′284+66UGC7420
M84NGC 43749.3E112h 25.1m+12°54′  UGC7494
M86NGC 44069.7S0(3)/E312h 26.3m+12°57′279+75UGC7532
M87NGC 44869.2E+0-1 pec Sy12h 30.8m+12°24′284+75UGC7654
M89NGC 45529.5E;LINER;HII12h 35.7m+12°34′288+75UGC7760
M90NGC 456910.0SAB(rs)ab;LINER;Sy12h 36.9m+13°10′289+76UGC7786
M104NGC 45948.7SA(s)a;LINER Sy1.912h 40.0m−11°37′298+51ソンブレロ銀河

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