空豆 |
辞書:科学用語の基礎知識 生物名・植物編 (BBNP) |
読み:そらまめ |
外語:Vicia faba |
品詞:名詞 |
マメ科の一年草の一つ、及びその種子。
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情報 |
分類 |
▼はAPG分類法における階層で、従来の階級にないもの。
旧階層 |
古い分類法での階層構造は次の通り。
原産 |
東南アジアから地中海に掛けての地域原産。
現在は、南北アメリカ大陸で栽培されたものが主に世界各国に輸出されている。
日本でも、鹿児島、千葉、茨城、愛媛の順に生産量が多く(2008(平成20)年産実績)、この4県だけで過半数となる。また約3割は鹿児島県産である。
鹿児島県では「一寸豆」とも呼ばれている。
特徴 |
名称 |
空豆と呼ばれるようになった理由は諸説あるが、例えば鞘が天高くに向かって伸びることから「空豆」とされたとする説がある。
古くは、この鞘が蚕の形に似ていることから「蚕豆」とも書かれた。
料理 |
日本では、主として「塩ゆで」にするか、または鞘ごと焼いて中の豆をそのまま食べる。
中華料理では、豆瓣醤(豆板醤)という、味噌のような調味料を作る材料となる。
河内一寸 |
空豆の中でも最大粒の品種で、大阪の伝統種である。兵庫の武庫一寸を本種とし、その改良種とされている。
通常の空豆は鞘の中に3〜4粒程度が入っているが、河内一寸は二粒程度しか入っておらず、その代わり他の空豆の数倍巨大な豆となる。一粒で1寸(3.0cm)程の大きさがあるため、このような名が付けられた。
近畿地方では、この豆そのもの、または煮込んだ料理を「お多福豆」と呼んでいる。
空豆中毒 |
空豆を食べたとき、急性溶血を起こす中毒、またその中毒症状を空豆中毒(favism)という。時として致命的である。
空豆の原産地域である地中海沿岸では時々みられるが、日本ではほとんど報告例がない。
空豆を食べたとき、赤血球の安定化に必須な酵素glucose-6-phosphate dehydrogenase(G6PD)活性が低下して発症する。空豆中のvicine、covicineなどの濃度やG6PDの遺伝による多型、摂取量など様々な要因があるとされている。
リンク |
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