皮相電力
読み:ひそうでんりょく
外語:apparent power
交流における見かけ上の消費電力のこと。
概要
直流であれば、電力は単純に電圧と電流を掛ければ求められる。
しかし交流の電力は単純に電圧と電流を掛けたものではなく、電流のベクトルを考慮する必要があるが、この電圧と電流を単純に掛け合わせた見掛け上の電力を皮相電力という。
単位にはボルトアンペア(VA)が用いられ、主に交流発電機や変圧器などの電源容量を表わすのに用いられている。
理論
交流の場合、電力を消費する装置にコイル成分(インダクタンス)やコンデンサー成分(静電容量)があると、電圧波形と電流波形との間にずれが生じる。
特に、電子機器などの場合には電流波形が電圧波形と大きく異なるものが多いため、(電圧の実効値)×(電流の実効値)の値が真の消費電力(有効電力)にならない場合がある。
このような(電圧の実効値)×(電流の実効値)の値を皮相電力といい、(皮相電力)≧(有効電力)の関係がある。
実際の有効電力が皮相電力よりも小さくても、電線などは皮相電力での値に見合ったものを使わなければならないため、交流機器ではVAでの表示もされている。
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