温度
読み:おんど
外語:temperature

 暖かさ、冷たさの度合。
目次

概要

振動
 温度は、実際には(分子などの)粒子の振動の激しさ(振動エネルギー)である。
 温度が低いほど振動は少なくなり、温度が高いほど振動が激しくなる。

低温
 温度が低いほど振動は少なくなるということは、温度を下げ続ければ、いつかは振動が無くなる温度になる、ということが想定される。つまり、温度には下限が存在する。
 マクロ物理学としては、理論上、温度が極限まで低ければ粒子の振動は止まる。これが温度の下限であり、この温度を絶対零度(絶対温度0度)として定義する。絶対零度は−273.15℃に相当する。
 但し、量子力学などの世界では、絶対零度であっても不確定性原理により粒子は振動を続けており、分子の運動が0になることはない。しかし、そうであっても絶対零度より低い温度は存在しない。

高温
 温度が高いほど振動のエネルギーは大きくなる。また、粒子の速度も上がる。
 例えば核融合に必要となる1億℃以上の重水素プラズマだと、重水素原子核は約910km/s(786.2km/cBeat)にもなり、1秒間で東京から四国や九州まで到達できる速度になる。
 この温度では、電子は約5.5荳km/s(47520.4km/cBeat)にもなり、1秒間で地球を1.4周してしまう速さとなる。
 温度に上限があるのかは定かではないが、電子の速度が光速を超えられないという点で、上限があるものと思われる。

特徴

温度

温度目盛
 温度をどのように数値で表わすか、という尺度を温度目盛という。
 国際単位系では絶対温度が公式で、摂氏温度目盛が併用される。アメリカでは今も華氏温度目盛が常用されている。

素粒子
 素粒子の世界では、温度を電子ボルト(eV)で表わすことがある。
 これは物質中の粒子が持つ平均運動エネルギーをボルツマン定数k/1023J/Kを単位として計ったものである。
 もし粒子が平均して1eVのエネルギーを持つと、温度は11,600Kにもなる。
 夏の気温は300K前後だが、この時の粒子のエネルギーは僅か26meVに過ぎないと計算できる。

補足
 温度は上述の通り、絶対零度つまり−273.15℃が最低である。上限は理論上無いが、しかしものには限度があろう。
 そんな中、創作では無茶な高温あるいは低温が多数見つかる。現実の温度を併記しつついくつかを紹介する。
 トドギラーのマイナス300度は、ショッカーは摂氏ではなく華氏を使用しているため、華氏マイナス300度を摂氏に換算すると−184℃になる、という逃げの設定が存在するらしい。ちなみにアメリカのSF映画「リディック」では、実際に華氏マイナス300度の惑星が登場する。-184℃は、おおむね液体窒素の温度である。

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