揚水発電
読み:ようすいはつでん
電気が余る夜間に水を汲み上げておき、昼間に水を落下させて発電する水力発電。余剰電力を位置エネルギーとして保存する、充電池の一種ともいえる。このための設備を備えた発電所を揚水発電所という。
概要
電力需要というのは一日を通して一定ではなく、時間帯によって増減がある。
日本では、最低限必要な電力を原子力発電でまかない、日中に不足する分を火力発電や水力発電で補う方法を取っている。
夜間に電力の余剰が発生した場合は、その電力を用いて水を汲み上げ、昼間にそれを使う。
特徴
上下
揚水発電では上下二つのダム湖を用意し、上から下に落とす時に水でタービンを回す、つまり水の位置エネルギーを運動エネルギーに変換し、発電機を回すことで発電する。発電そのものは水力発電と同じである。
違うのは、下にも同程度のダム湖があり、その水は通常は下流に流されないことにある。再度汲み上げるため、下に落とした水を残しておくのである。
効率
揚水発電は効率が悪い。
汲み上げに必要な電力の三割程度しか電気に戻せない。
従って、原子力発電が安定的に動作し常時電力が供給されているような状態でなければ、コストが高くつくばかりで、無駄な発電になる。
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