ペニシリン |
辞書:科学用語の基礎知識 薬学・一般薬編 (BPHARI) |
読み:ペニシリン |
外語:penicillin |
品詞:名詞 |
ペニシリン系抗生物質、抗菌剤の一つ。β-ラクタム剤の一つ。
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情報 |
ペニシリンG |
ペニシリンGの略名はPCGである。
ペニシリンG
誘導体、関連物質の例 |
ペニシリンには次のように様々なものがあるが、主に使われているのはペニシリンGである。
最初に抽出されたペニシリンは、ペニシリンGやペニシリンNを主成分とする混合物だった。
特徴 |
発見 |
1929(昭和4)年にイギリスの医学者フレミングが青カビ(微生物)から発見した。
フレミング自身はペニシリンを単離できなかったが、フレミングの論文を読んだフローリーとチェーンが1940(昭和15)年に単離に成功し、薬として実用化した。
この3人は1945(昭和20)年にノーベル生理学医学賞を受賞している。
ちなみに、ペニシリンの単離に成功したことを知ったフレミングは喜び、早速フローリーとチェーンに会いに出かけたのだが、二人はフレミングが既に死んでしまった過去の偉人だと思っていたので驚いた、という逸話がある。
薬効薬理 |
最も古い抗生物質であり、ブドウ球菌や溶連菌、肺炎球菌などのグラム陽性菌に強い殺菌作用がある。
作用機序 |
ペニシリンは、菌が細胞壁を作ることを妨害する働きを持つ。
細胞壁はアミノ酸と酵素が合体して出来るが、アミノ酸と合体する前にペニシリンが酵素と合体するため、細菌は細胞壁が作れなくなる。
細胞壁が薄くなると、増殖が抑制される。また細胞壁が薄いと浸透圧の差により細胞外の液が細胞内へと流入してしまうため、やがて溶菌を起こし死滅する。
細菌では、ペニシリンに耐性を持った質の悪い菌も出現しているとはいえ、弱い菌に対しては今でも劇的な効果があることには今も変わりはない。そのためペニシリン系の抗生物質は様々に応用されながら使われている。
リンク |
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