セシウム134
読み:セシウム-ひゃくさんじゅうよん
外語:134 Cs
セシウムの同位体の一つで、放射性セシウムの一つ。
情報
- 記号: 134Cs
- 原子番号: 55
- 質量数: 134 (陽子55、中性子79)
- 天然存在比: なし
- 半減期: 2.0648年
- 比放射能: 4.77×1013 (47兆7000億Bq/g)
- 比放射能の逆数: 2.10×10−14
- 崩壊の種類:崩壊後生成物
- β崩壊(β−崩壊) → 134Ba (99.9997%)
- β崩壊(EC崩壊) → 134Xe (0.0003%)
- 主な由来
概要
天然には存在しない同位体である。
核分裂により直接生成するものも殆どなく、多くは安定同位体133Csが中性子捕獲して134Csになるとされている。また、一つ原子番号が小さいキセノン134(134Xe)はほぼ安定核種であるため、β崩壊で134Csを生成することはない。仮にβ崩壊があったとしても、2β−崩壊して134Baになる。
原子炉中においては、核分裂生成物のキセノン133(133Xe)がβ崩壊し生成された133Csが中性子捕獲して134Csになる。
特徴
崩壊
半減期は2.0648年で、β崩壊する。
その大半(99.9997%)はβ−崩壊し、電子(β粒子)と反電子ニュートリノ( ̄(ν)e)を放出して、バリウムの安定核種であるバリウム134(134Ba)になる。
またごく一部(0.0003%)は電子捕獲崩壊(EC崩壊)し、電子ニュートリノ(νe)とX線(特性X線)を放出して、キセノンのほぼ安定核種であるキセノン134(134Xe)になる。
生体への影響
科学技術庁告示第五号 平成十二年科学技術庁告示第五号(放射線を放出する同位元素の数量等)における、セシウム134の実効線量係数(ミリシーベルト/ベクレル)は、次のとおりである。
- 吸入摂取した場合 (すべての化合物) 9.6×10−6
- 経口摂取した場合 (すべての化合物) 1.9×10−5
つまり、10,000ベクレルを経口摂取した時の実効線量は0.19ミリシーベルト(190マイクロシーベルト)である。
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