非小細胞肺がん治療薬の成分。アストラゼネカにより合成された初のEGFR(上皮成長因子受容体)チロシンキナーゼ阻害剤。

目次 物質の情報 薬品の情報 薬効薬理 効果 作用機序 用法、用量 副作用など 規制区分 製品例

物質の情報

• 分子式: C₂₂H₂₄ClFN₄O₃
• 分子量: 446.90
• 比重: ‐
• 融点: 約195℃
• 沸点: ‐
• CAS番号: 184475-35-2
• ICSC番号: (登録なし)
• 化学名: N-(3-Chloro-4-fluorophenyl)-7-methoxy-6-[3-(morpholin-4-yl)propoxy]quinazolin-4-amine

ゲフィチニブ

常温常圧乾燥下では白色の粉末である。

• 溶解性:
  • 溶けやすい
    • 酢酸(100)
    • ジメチルスルホキシド
  • やや溶けやすい
    • ピリジン
  • やや溶けにくい
    • テトラヒドロフラン
  • 溶けにくい
    • メタノール
    • エタノール(99.5)
    • 酢酸エチル
    • 2-プロパノール
    • アセトニトリル
  • ほとんど溶けない
    • 水

溶解性はpHに依存する。pHが高くなるほど、溶けにくくなる。

薬品の情報

薬効薬理

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効果

腫瘍の増殖抑制作用。

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作用機序

この抗がん剤は、従来の抗がん剤とは全く異なる新しいタイプの薬品で、分子標的治療薬と呼ばれるカテゴリーに属する。

がん細胞には、全てではないが細胞表面にEGFR(上皮成長因子受容体)と呼ばれる蛋白質を持つ物がある。この蛋白質によりチロシンキナーゼと呼ばれる酵素が活性化され、これによりがん細胞が増殖すると考えられている。

そこでゲフィチニブは、このEGFRチロシンキナーゼを選択的に阻害する(働きを止める)ことでがん細胞の増殖を抑える。

このため、上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ阻害剤とも呼ばれる。

用法、用量

ゲフィチニブとして250mgを一日一回、経口投与する。

副作用など

製品であるイレッサの項を参照。

規制区分

• 劇薬
• 処方せん医薬品

製品例

• イレッサ (アストラゼネカ)

リンク

物質の特徴
抗がん剤
成分に含む著名な製品
イレッサ

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