エンベロープウイルス
読み:エンベロープウイルス
外語:envelope virus

 ビリオンの状態のときに構造としてエンベロープと呼ばれる膜を持つウイルスの総称。
目次

概要
 エンベロープを持つかどうかはウイルスごとに決まっており、持つものをエンベロープウイルス、持たないものをノンエンベロープウイルスという。
 エンベロープウイルスは、感染の第一段階でエンベロープ蛋白が細胞の受容体と結合したり、免疫を回避したりする機能を持っており、ウイルス感染において重要な役割を果たす。

特徴

失活
 エンベロープは脂質からなる二重膜であり、この膜が破壊されると感染性がなくなる(失活する)。膜が破壊されると、細胞への侵入のさいに使うエンベロープ蛋白が失われてしまうためである。
 このため、ノンエンベロープウイルスと違いエンベロープウイルスはアルコール製剤や界面活性剤に弱い。

エンベロープの有無
 代表的なウイルスのエンベロープの有無は次の通り。

エンベロープウイルス
 エンベロープウイルスはエンベロープを持つため、アルコール製剤や界面活性剤に対し弱い。

ノンエンベロープウイルス
 ノンエンベロープウイルスはエンベロープを持たないため、アルコール製剤が効きにくい。

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