エトキシキン |
辞書:科学用語の基礎知識 化学物質編 (NSUB) |
読み:エトキシキン |
外語:ethoxyquin |
品詞:名詞 |
アメリカのモンサイト社により開発された、ゴムの固定剤。食品添加物としては酸化防止剤として利用される。
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物質の情報 |
分子式C14H19NO、分子量217.31。融点約0℃、沸点123℃〜125℃(2mmHg)。CAS番号91-53-2。
科学名は6-Ethoxy-2,2,4-trimethyl-1,2-dihydroquinoline。
常温常圧では黄色の液体。
他のCAS番号に、8047-04-9、8047-14-1、が知られる。
物質の特徴 |
フリーラジカルを捕獲し、酸化反応を阻害する機能がある。
その機能から、食品添加物として使うと食品中の脂肪や不飽和脂肪酸、ビタミン類の酸化を抑制でき、食品の劣化を防ぐことができる。
脂肪が酸化すると過酸化脂質ができ、これは細胞に害があることが知られるが、エトキシキンはそれを予防できる。但しエトキシキン自体の害も指摘されており、どの程度使うのが安全なのかは議論の対象である。
毒性 |
殺虫剤、農薬、除草剤などにも使われる。ベトナム戦争で散布された枯葉剤の原料ともなった、なる論も散見されるがこれは誤りであり、枯葉剤の主成分なのではなく、枯葉剤の酸化防止剤として使われた成分の一つに過ぎない。
一説によると、摂取すると、胎児毒性、流産、発がん等の弊害が報告されているらしく、この件は広く流布されているが、証拠不十分であり、検証が必要である。
安全性 |
FAO/WHOは一日許容摂取量(ADI)を0〜0.06mg/kg体重/日に設定している。
日本では、食品添加物としても、農薬としての使用も認められていない。但しペットフードには利用できる。アメリカでは食品添加物として利用されている。
発がん性、変異原性、催畸形性は、いずれもあるだろうと予想されるものの、検証不十分である。
リンク |
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