アンペア
読み:アンペア
外語:A: ampere
MKSA単位系
および
国際単位系
(SI)における、
電流
の単位。省略形および単位は「A」。
目次
定義
特徴
当初
電気素量
関連単位
接頭語付き
その他
定義
現在は、物理定数の一つ、電気素量によって定義される。
2019(令和元)年5月20日の世界計量記念日から適用される新定義では、不確かさを持たない定数として電気素量e=1.602 176 634×10
−19
Cを再定義することで、アンペアを定義した。
電気素量の単位は
クーロン
だが、クーロン(C)はA・sに等しい。従って、アンペアはクーロンを秒で割れば求めることができる、つまり「アンペアはクーロン毎秒」として再定義された。
なお、1アンペア(1A)は日常で用いるには大きいため、1/1000の
ミリアンペア
(mA)も使われる。つまり1A=1000mAである。
特徴
当初
当初、国際単位系(SI)では次のように定義されていた。
無限に長く、無限に小さい円形断面積を持つ2本の直線上導体を
真空
中に1mの間隔で平行に置いたとき、導体の長さ1mにつき2×10
−7
ニュートン
の力を及ぼし合う導体のそれぞれに流れる電流の大きさ
この定義は精度に問題があることや直感的でないことなどから見直しが求められていた。組み立て単位ニュートンに依存するため、基本単位としてメートル、キログラム、秒の定義にも依存していた。
電気素量
電気素量は電荷の原子単位で、SI単位で表わされる数値が実験的に求められる非SI単位という扱いだった。
2014 CODATA
では、1.602 176 6208(98)×10
−19
Cとされていた。
これをSIではe=1.602 176 634×10
−19
Cと定義した。C=A・sなので、必然的にA=C/sとなり、メートルおよびキログラムの定義に依存しなくなった。
関連単位
接頭語付き
国際単位系
では、
SI接頭語
を付けることで微小または巨大な値を簡潔に表現できる。
以下は、SI的に可能性のありそうな単位である。実際には、その殆どは使用実績が無い。
ヨクトアンペア(yA) 10
−24
ゼプトアンペア(zA) 10
−21
アトアンペア(aA) 10
−18
フェムトアンペア(fA) 10
−15
ピコアンペア(pA) 10
−12
ナノアンペア(nA) 10
−9
マイクロアンペア
(μA) 10
−6
ミリアンペア
(mA) 10
−3
センチアンペア(cA) 10
−2
デシアンペア(dA) 10
−1
アンペア
(A) 10
0
デカアンペア(daA) 10
1
ヘクトアンペア(hA) 10
2
キロアンペア(kA) 10
3
メガアンペア(MA) 10
6
ギガアンペア(GA) 10
9
テラアンペア(TA) 10
12
ペタアンペア(PA) 10
15
エクサアンペア(EA) 10
18
ゼタアンペア(ZA) 10
21
ヨタアンペア(YA) 10
24
しかしヨタアンペアなどの単位は現実的でなく、このような単位を使ってもヨタ話と言われる。
その他
電流密度 (アンペア毎立方メートル、A/m
3
)
磁界の強さ (アンペア毎メートル、A/m)
皮相電力 (ボルトアンペア)
電気量 (アンペア時
Ah
、ミリアンペア時
mAh
)
再検索