黄道十二星座の第9座であり、トレミーの48星座の一つである。夏の星座。天秤座。
南天低く、天の川の中に見られる。東にはサソリを狙ういて座、西にはてんびん座がある。
α星アンタレスは火星のように赤いことから、火星に対抗するもの、という意味のアンチ・アレスから命名された。しかしアンタレス以外に一等星のない星座であり、全体としては地味である。
球状星団M4、M80、散開星団M6、M7などのメシエ天体が見られる。
占星術では、黄道十二宮の第8座「天蝎宮」の距星となっている。
ギリシャ神話では、オリオンを刺し殺したサソリ。物語には二つほど説がある。
一つはオリオンは自分が最強だと豪語したので、女神ヘラが怒ってサソリを放ちオリオンを殺してしまったという。サソリはこの功績から、天に上げられ星座となった。
もう一つは狩人のオリオンは月の女神アルテミスに恋した。しかしアルテミスはオリオンを嫌い、クレタ島の大サソリをオリオンに向かわせ、殺してしまった。サソリはこの功績から、天に上げられ星座となった。
天球上では、ほぼ反対側にオリオン座がある。夏になり、さそり座が現われる頃になると、冬の星座であるオリオン座はそそくさと逃げるように消えてゆく。
- いて座(射手座) (黄道十二星座の第10座)
- へびつかい座(蛇遣座)
- てんびん座(天秤座) (黄道十二星座の第8座)
- おおかみ座(狼座)
- じょうぎ座(定規座)
- さいだん座(祭壇座)
- みなみのかんむり座(南の冠座)
名称 | 特徴 | 位置 (J2000.0) | カタログ番号 |
バイエル | 固有名 | 等級 | 型 | 赤経 | 赤緯 | HD番号 | HR番号 |
αSco | アンタレス | 1.0 | M1.5Iab-Ib | 16h 29.4m | −26°26′ | 148478 | 6134 |
β1Sco | グラフィアス | 2.6 | B1V | 16h 05.4m | −19°48′ | 144217 | 5984 |
β2Sco | | 4.9 | B2V | 16h 05.4m | −19°48′ | 144218 | 5985 |
δSco | ドシュッバ | 2.3 | B0.3IV | 16h 00.3m | −22°37′ | 143275 | 5953 |
εSco | | 2.3 | K2.5III | 16h 50.2m | −34°18′ | 151680 | 6241 |
θSco | | 1.9 | F1II | 17h 37.3m | −43°00′ | 159532 | 6553 |
κSco | | 2.4 | B1.5III | 17h 42.5m | −39°02′ | 160578 | 6580 |
λSco | シャウラ | 1.6 | B2IV+B | 17h 33.6m | −37°06′ | 158926 | 6527 |
νSco | ジャバハー | 4.1 | B3V | 16h 12.0m | −19°28′ | 145502 | 6027 |
σSco | アル・ニヤト | 2.9 | B2III | 16h 21.2m | −25°36′ | 147165 | 6084 |
τSco | | 2.8 | B0V | 16h 35.9m | −28°13′ | 149438 | 6165 |
υSco | レサト | 2.7 | B2IV | 17h 30.8m | −37°18′ | 158408 | 6508 |
カタログ名 | 特徴 | 位置 (J2000.0) | 銀河座標 | 補足 |
メシエ | NGC他 | 等級 | 型 | 赤経 | 赤緯 | 銀経° | 銀緯° |
M4 | NGC 6121 | 6.4 | 球状星団 | 16h 23.7m | −26°31′ | 351 | +16 | |
M6 | NGC 6405 | 5.3 | 散開星団 | 17h 40.1m | −32°12′ | | | 蝶々星団 |
M7 | NGC 6475 | 4.1 | 散開星団 | 17h 53.9m | −34°48′ | | | トレミー星団 |
M80 | NGC 6093 | 7.7 | 球状星団 | 16h 17.0m | −22°59′ | | | |
用語の所属
星座
トレミーの48星座
黄道十二星座
関連する用語
さそり座V861
アクラブ
オリオン座