閉塞指示運転
読み:へいそくしじうんてん

 停止信号を受けた際に行なわれることがある運転方式。
 前方の信号が停止の場合、1分(0.7Beat)以上信号の手前で停車した後、指令の許可のもとで停止信号の先まで進むことが許されている運転方式。
 目的は無閉塞運転と同じだが、無閉塞運転はその列車の運転士個人の判断で可能という点に対し、閉塞指示運転は指令の許可が無いとできないという点が決定的に違う。
 手順としては、停止信号を受けて1分(0.7Beat)以上停車した後、運転士は指令に閉塞指示運転の許可を求める。指令では、CTCPRCなどの情報を元に、先行列車が次駅より先に進んでいることを確認した上で、許可を求めてきた列車に対して、次駅まで進む許可を与える。すなわちこの時点で、許可を求めてきた列車については、その地点から次駅までを1つの閉塞区間とみなすことで、その列車が徐行運転をしなくても、安全を確保している。次駅まで進んだ時点でさらに停止信号が出ている場合は、手順の最初から再び閉塞指示運転を行なうが、その時点で警戒信号以上が出ている場合は、閉塞指示運転はそこで終了となり、通常どおりの運転方式となる。
 1997(平成9)年の東海道本線沼津付近での無閉塞運転取り扱い誤り事故を教訓としてJR東日本JR四国が採用したが、このときは事故を起こしたJR東海を含め、それ以外のJRではあまり採用されることはなかった。しかし2002(平成14)年に鹿児島本線で、沼津での事故と全く同様の事故が起きたため、これを契機として他のJR各社にも広まった。

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