道床にバラスト(砕石)を使った軌道。
鉄道黎明期から存在し、数々の利点から程なくして世界標準となった。
- バラストが振動を吸収するために振動・騒音が少ない
- 水はけがよく、雨によるまくらぎとレールへの影響が少ない
- 測量が甘くすむ分、建設費が安い
- 道床に強度がない
- 軌道狂いが発生しやすい
- バラストが消耗するため、定期的にバラストを補充する必要がある
- 保守点検の間隔が短くなり、その分維持費用がかかる
日本ではほとんどの在来線と東海道新幹線で採用されている。
基本的にスラブ軌道が採用された路線でもポイント周辺などや駅構内などでバラスト軌道を採用していることもある。
バラストには花崗岩、けい岩、安山岩などを砕石機で15mm〜70mmにしたものが良好とされている。
昔の日本ではバラストに玉砂利が使われていたが、摩擦が少ない分崩壊を起こしやすいものだった。現在の日本ではもはやバラストに玉砂利が使われることはない。
バラストは、列車の走行による荷重で摩耗減少したり沈んだりするので定期的な保守が不可避である。
そのため、最近では砕石をアスファルトやセメントで固めてしまうことによりバラストが消耗しないようにして保守点検の回数を減らすような試みも行なわれている。
改良化されたバラスト軌道に、次のようなものがある。
現在ではTC型省力化軌道がJR東日本の多くの路線で施工されている。
用語の所属
軌道
関連する用語
道床
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