1985(昭和60)年にApple II用として発売されたコンピューターロールプレイングゲームでUltimaシリーズの第4作目。副題はQuest of the Avatar(アバタールの冒険)。
モンデイン、ミナクス、エクソダスというソーサリアを揺るがせた邪悪な存在は滅びた。エクソダスが滅びるときに引き起こされた地殻変動はソーサリアに壊滅的被害をもたらした。そこから世界は何とか復興し、ソーサリアと呼ばれていた世界はブリタニアと名を変えることになった。
世界は復興したが、邪悪な存在がなくなった世界はその後閉塞感に包まれることになった。これでは、ブリタニアの世界は邪悪な存在といった存在ではなく、停滞によって滅びることになるだろう。
ロード・ブリティッシュは人々の規範になる物を地球から召還した。彼は3つの原理と8つの徳がこれからのブリタニアの指針となることを示し、その結論としてブリタニアでもっとも深いダンジョンであるグレート・ステイジアン・オブ・アビイスにある究極の知恵の写本コデックスをブリタニアの世界に持ち帰ることに成功した。そして、コデックスを持ち帰った彼(彼女)は聖者アバタールと呼ばれるようになったのである。
Ultimaにおける啓発の時代シリーズの第1作目。ゲームの最終目的が悪を倒すことではなく、善人になることというこれまでのRPGの最終目標とはまったくかけ離れた内容であることが最大の特徴である。この設定は他のRPGに非常に多くの影響を与えている。
Ultimaシリーズにおける多くの設定、たとえば登場人物、魔法、街の名前、ダンジョンの位置、徳の概念などはこのIVでほぼ固定された。
なお、Ultima IIIまではエルフやドワーフといった種族がいたが、彼らは地殻変動が起きたときに絶滅したものとして扱われている。
この作品以降、アバタールの冒険を手助けする8つの徳の街の代表者をアバタール・コンパニオンと呼ぶ。
- マリア (誠実)
- イオロ (慈悲の心)
- ジョフリー (勇敢)
- イアナ (正義)
- ジュリア (献身)
- デュプレ (名誉)
- シャミノ (崇高な心、後の作品では霊性)
- カテリーナ (謙譲)
- ムーングロウ (誠実)
- ブリテイン (慈悲の心)
- ジェローム (勇敢)
- ユー(正義)
- ミノック (献身)
- トリンシック (名誉)
- スカラ・ブレイ (崇高な心)
- マジンシア
- IVでは廃墟で誇りの町であった
- 後にニュー・マジンシアとして謙譲の街として復興
- エンパス・アビー修道院 (愛)
- ライキューム天文台 (真実)
- サーパンツ・ホールド (勇気)
8つの徳に反する名前を持っている。
- デシート (欺瞞)
- デスパイズ (軽蔑)
- ダスタード (臆病)
- ロング (不正)
- コブトス (貪欲)
- シェイム (恥)
- ヒスロス
- プライド(pride)だとダンジョンの名前としてふさわしくないのでリチャード・ギャリオットが作り出した言葉とのこと
- グレート・ステイジアン・オブ・アビイス (奈落の底)
- 長すぎるので単にアビイス(アビス)と省略されてしまうことが多いようである
画期的な海外のRPGということもあって移植対象は多かったようである。
用語の所属
Ultima (シリーズ)