ニンテンドーゲームキューブ
読み:ニンテンドーゲームキューブ
外語:NINTENDO GAMECUBE

 任天堂、松下、IBMが共同で開発したゲーム専用機。開発コードネームはDOLPHIN(ドルフィン)。以下、ゲームキューブと略す。
目次

性能、仕様
 
 CPUIBMPowerPCベースの、485MHz駆動/0.18μm/銅配線によるカスタムチップGekko
 グラフィックには162MHz駆動/0.18μm/DRAM混載チップのFlipperで、メモリーバンド幅はピーク時で2.6Gバイト/秒である。また複雑化した機構を排し、際どいチューンの必要なピーク時の最大性能よりも安定して実現しうる平均性能の高性能化が図られている。

主要諸元
CPUPowerPC (Gekko)
GPUFlipper
サウンド専用16ビットDSP (Flipper内蔵)
メモリーメインメモリー24Miバイト、メインメモリーSplash (1T-SRAM)
A-メモリー16Miバイト (81MHz DRAM)
浮動小数点演算性能10.5GFLOPS (ピーク時、CPU、Geometry Engine、HW Lightingの計)
入出力コントローラーポート×4
メモリーカード スロット×2
アナログAV出力×1
デジタルAV出力(×1) (2004(平成16)年7月以降出荷分からは省略)
通信機能シリアルポート×2
ハイスピード パラレルポート×1

特徴
 ゲームキューブ自体はDVDビデオの再生には対応しない。
 但し、DVDプレイヤーにゲームキューブ互換のゲーム機能を搭載した松下製ゲームキューブQが発売されている。

世界展開
 通例の日本製ゲーム専用機と異なり、日本での発売から間を開けずに欧米でも発売を開始した。開発当初は世界同時発売すると宣伝していたが、これは実現できなかったようだ。

媒体
 メディアサイズはDVD-ROMのシングル8cmサイズで、容量は1.5Gバイトである。
 当初、メディアは専用カートリッジに収納するはずだったが、予定されている松下製品との互換性の問題から、むき出しのディスクをそのまま扱うこととなった。

略史

開発発表
 開発発表がPlayStation2用プロセッサーであるEmotion Engineの発表の翌日で、内容が殆ど未定の状態という不完全な情報を無理に出してきたという雰囲気だった。
 発表は任天堂の会長が直々に行なったが、これ自体が任天堂の予定外であったらしく、内部で問題になったという噂もある。そもそも新型機の発表をする前にNintendo64DDの発表および発売を急がなければならない時期だったので、その新製品を蔑ろにするような発表は問題であったと思われる。

発売
 2000(平成12)年秋〜冬の発売を予定していたが、さっぱり開発が進まなかった。
 開発者向けの正式発表ができない状況のため、2000(平成12)年3月の時点でソフト開発が間に合わないことを理由に「欧米での発売を延期」とアナウンスされ、続けて「日本でも同様に延期する」ことが決定された。
 この時は日本は7月、欧米は10月と発表されたが再度延期、実際の発売は日本は2001(平成13)年9月14日、欧米は2001(平成13)年11月5日であった。

失敗
 結果として、ゲームキューブは失敗した。設計自体は決して悪くはなかったが、前回のNINTENDO64に続く失敗だった。どちらも黒字ではあったが、ソニーからトップシェアを奪い返せなかったのである。
 そしてゲームキューブから約5年、その後継機はゲームキューブの上位互換機Wiiとなった。

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