旅団
読み:りょだん

 陸軍部隊の編制単位の一つ。
目次

概要
 師団が四単位制をとっていた頃は2個連隊で1個旅団となり、2個旅団、つまり4個連隊で1個師団となっていた。これを四単位師団という。
 しかし、第一次世界大戦中〜1930年代に各国で三単位制が導入されるようになると3個連隊で1個師団を構成する三単位師団に移り変わると、旅団という単位が消滅した(日本陸軍では換わって3個連隊を統括する組織として歩兵団が作られた)。

特徴

規模
 旧来においても現在においても、3,000〜5,000名の規模の部隊となる。
 長である旅団長には外国では准将が就くが(そもそも 准将 "brigadier" とは「旅団 "brigade" の指揮者」を意味する)、准将という階級の存在しない日本陸軍・陸上自衛隊では階級的には一つ上の少将・陸将補が就いていた。

戦後
 戦後、軍縮が進むと兵員の削減が求められるようになった。
 兵員の数が減ると、当然その減少率に応じて師団数も減ることになるが、戦略単位である師団の数を簡単に減らすことは出来ない。そこで、1個連隊ないし1個連隊強となる4〜5個大隊に各種支援部隊を付け(こちらも師団であれば連隊を付けるところを大隊にしたりと小型化している)、戦略能力を持ったまま兵員規模だけを縮小させた組織を作り、このミニ師団の名称を旅団とした。

混成旅団
 部隊を派遣したいが、師団全体を動かす程ではない場合などでは、旅団に各種支援部隊を付けて送り出し、これを混成旅団といった。
 これは日本陸軍も行なっていたので、ミニ師団の名称に旅団を使うということは、日本としても不自然はなかったと思われる。

陸上自衛隊
 陸上自衛隊における旅団はミニ師団のまま変わっていないが、連隊数は師団と同じく4個連隊であり、他の国で言うところの1個連隊ないし4〜5個連隊規模に相当するものは、一つ下の混成団となる。
 しかし、陸上自衛隊の師団の兵員数は7,000〜9,000名と各国と比較して元々少なかった。そのため、各連隊の兵員数と支援部隊の規模を縮小する事で、他国と同レベルの兵員数を維持できるのである。

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