ハブ空港
読み:ハブくうこう
拠点となる空港。名前の由来はその放射状に延びる航空便の路線が自転車のハブの形状に似ていることから。
航空便は鉄道と違って、基本的に二点間の移動にしか使えない。このため、10個の空港間で全ての空港に行き来する航空便を設けようとすれば最低でも90便必要となる。100個ともなれば990便である。これをどこかの空港をハブ空港として、同じ時間帯に集中的に到着便を設け、間髪入れずに出発便を設ければほとんど直行便と変わらない時間で目的の空港にたどり着ける上に必要となる便数も198便で済むのである。
日本では関西国際空港建設の折りに「アジアのハブ空港」というフレーズが流行語となり、一気にこの言葉の知名度も上がった。それ以降、成田、関西、中部の3空港がハブ空港とされてきたが、国土交通省は定義がはっきりせず、混乱の元であるとして、第8次空港整備計画から「国際拠点空港」と改めるとした。また、国土の狭い日本に、他国の需要を満たすためのトランジット型空港をわざわざ整備する考えは元からないとしているが、第7次空港整備計画では国際ハブ空港の整備が重点方針と掲げられていた。このため、単に着陸料の安い海外の空港に乗り継ぎ需要を奪われ、ハブ空港になれなかった事実を追認しただけと見られている。
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