大深度地下の公共的使用に関する特別措置法 |
辞書:国土用語の基礎知識 道路編 (EROAD) |
読み:だいしんどちかの-こうきょうてきしようにかんする-とくべつそちほう |
品詞:固有名詞 |
日本国の法律の一つで、大深度地下、つまり非常に深い地下を公共で利用する場合の要件や手続きを明確に規定し、まとめた法律。
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情報 |
定義 |
深さ |
定義は、法の第二条で定義され、実際の深さは施行令で定義されている。
次のいずれか深い方以上の深さとする。
大深度地下では、地上の権利(所有権や地上権等)が及ばず、トンネルや共同溝を掘ったりする場合に地上の土地の買収や補償が不要。
対象地域 |
対象地域は、公共の利益となる事業であり、大深度地下を使用することに社会的経済的必要性が存在する地域に限られる。
対象事業 |
対象は、法 第四条で定義される、次の事業に限られる(平成二〇年三月三一日法律第八号の時点)。
特徴 |
利点 |
この法律施行以前は、どんなに地下深くても、基本的に地表の土地は収用しておかなければならなかった。都市の浅いトンネルも、山中のシールドトンネルも、例外無く同様である。
大深度は建設コストが通常の地下構造より多く掛かるが、地表の土地の収用が不要となる分、素早い道路工事が可能となる。
この法律が初めて適用された道路は東京外環自動車道(外環道)であるが、現在建設中であり、完成はしていない。その後は全国各地で適用されるようになった。
鉄道で初めて適用される予定なのはつくばエクスプレス(東京〜秋葉原延伸)である。
由来 |
道路や鉄道が必要であっても、日本弱体化を狙うプロ市民の妨害により、なかなか建設に着手できない事例が頻発していた。
成田空港でも同様だが、過激派などの応戦は「一坪地主運動」で、買収の手間を増やして時間稼ぎをする、というものであった。政府も収用を進めてはいるが、埒があかない状況が続いていた。
道路需要は特に都市部で顕著であり、乗用車の台数が現在の1/4に過ぎなかった1970年代で既に外環道が必要とされていたにもかかわらず、40年経った今も未完成である。
この外環道のような道路を一日でも早く通す必要があったことから、この法律が作られた。
安全性 |
道路は、可能であれば地表ないし高架で作られるべきである。その方が安全だからである。しかし妨害活動を回避するためには、トンネルにせざるを得ない。
地下40mで事故が起きたときの安全性などは懸念があるが、仮に地下5mでも土を掘って逃げたり救出したり出来るわけではないので、現実には大して変わらない。
事業 |
適用事業 |
適用が予想される事業 |
リンク |
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