焦点距離
読み:しょうてんきょり
外語:focal length

 レンズの中心から焦点までの距離のこと。
目次

カメラの焦点距離
 一般義とは別に、カメラの世界では画角のことを焦点距離と言うことも多い。
 写真撮影の場合、焦点距離が短いほど画角が広がり広範囲を撮影でき、逆に焦点距離が長いほど画角は狭まり狭い範囲を撮影できることになる。
 一般にはこの画角または事実上一対一で対応する焦点距離から、そのレンズが「広角」「標準」「望遠」のいずれであるかを表わすことになるため、レンズには必ず、またレンズ内蔵のコンパクトカメラでも焦点距離は明記されている。

画角・焦点距離
 但しこの画角/焦点距離と「広角」「標準」「望遠」という判断は、先に述べるようにフィルムやCCDの大きさにより変化する。現在は銀塩フィルムはかなり衰退し、デジタルカメラが一般化したこともあって、像面が35mmでないのが当たり前の時代となった。しかし一々計算するのは明らかに面倒である。
 そこで現在は、35mmフィルムでない場合は35mmでの場合に「換算」した焦点距離、いわゆる35mm換算などが記載されるている。もって、この焦点距離と呼ばれる(現実には必ずしもそうではない)数値から、そのレンズの特徴を一意に判断することができる。

広角・望遠
 カメラのレンズは、次の三種類に大別できる。
 標準レンズとは、35mmフィルムの場合で焦点距離が「50mm前後」となるレンズをいう。
 これを基準として、焦点距離が短いものを広角レンズ、焦点距離が長いレンズを望遠レンズという。
 標準が50mm前後なのには幾つかの説があるが、はっきりとは分かっていない。
 一説では、35mmフィルムの像面サイズに由来するとする。35mmフィルムの像面サイズはフィルム上で24×36mmとなるが、ピタゴラスの定理により対角線長は約43mmと算出できる。そして、これより若干長い50mmとしたときに人間の肉眼の遠近感に近い像が得られることから、50mmが標準となった。
 他の説では、画角が対角線で40°(f=59.5mm)〜50°(f=46.4mm)程度であるため、初期のライカ(35mmフィルムを普及させた)が50mmレンズを「標準」としたため、一眼レフカメラで35mmフィルム全域をカバーするのには50mm程度が一番無理がなかった、等がある。
 マニュアルフォーカス時代には55mmや58mmなどの「標準レンズ」も多かったらしい。

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