ひらがな
読み:ひらがな
外語:hiragana

 日本語の表記法の一つで、1文字が1モーラ(拍)を表わす表音文字である。平仮名。あ〜を、撥音、促音、拗音が文字として存在する。
目次

基本情報

特徴

由来
 9世紀頃から使われはじめ、その字体の印象から「女手」と呼ばれるようになった。
 漢字を草書化したもので、現在使われるひらがなは、1900(明治33)年施行の「小学校令施行規則」により、多くの異体字のうちから便宜的に整理・統一されたものである。現在のひらがなに採用されなかった異体字は、「変体かな」と呼ばれている。
 漢字(真名)に対し、仮名と呼ばれる。

用例

使用文字

現代日本語
 現代日本語では、次のようにひらがなを使う。
 その他、有声唇歯摩擦音(v行)を書き表わす際に、わゐうゑをに濁点を付けた文字を使うことがある。但し、v音はw音の濁音ではない(一般には、v音はf音の濁音とされている)。
 「う」に濁点については、福澤諭吉の発案であるとされる。わゐゑをの濁点の発案者は不明だが、この文字は一般化しなかった。

アイヌ語
 北海道は現在日本でありアイヌ語話者のほぼ全員が日本国民であること、またアイヌ語には元々文字がないことから、現代アイヌ語は仮名で記述される。
 但し、アイヌ語は一般にカタカナで記述され、ひらがなで書かれることはまれである。

琉球語
 沖縄は現在日本であり琉球語話者のほぼ全員が日本国民であること、また琉球語は古くから漢字と日本語の仮名で表記されており、独自の文字は無い。
 しかし、日本語にない子音を持つ(/ti/、/tu/、/kwa/、/kwi/、/kwe/、など)という特徴から、既存の仮名文字では正確に表記できない。そこで、沖縄語教育支援文庫にある表記法「沖縄文字」の普及が進められているようである。沖縄文字では、こういった発音を一文字で表わすことができ、また沖縄文字には著作権はなく自由に利用可能とされている。
 但し現時点では一般的とは言い難く、工業規格としてもJISやUnicode等への収録はない。
 具体的には、次のような文字を使う(文字がないため、現在は発音のみ記載)。なお、()で併記したのは同時に使われる一般的な日本語かなと同じ文字と発音だが、日本語のそれと発音が同じとは限らない。
 以下は文語専用。

一覧
 濁点/半濁点付きの文字は、実用例がないものは原則として略している。
 わ行ら行や行ま行は行な行た行さ行か行あ行  
 あ段清音
 い段
 う段
 え段
 お段
 わ行ら行や行ま行は行な行た行さ行か行あ行  
 わ〓     あ段濁音
 ゐ〓     い段
     う段
 ゑ〓     え段
 を〓     お段
 わ行ら行や行ま行は行な行た行さ行か行あ行  
        か繧 あ段半濁音
        き繧 い段
      つ〓 く繧う〓う段
       せ〓け繧 え段
      と〓 こ繧 お段
 わ行ら行や行ま行は行な行た行さ行か行あ行  
       あ段小書き
          い段
        う段
         え段
        お段
 わ行ら行や行ま行は行な行た行さ行か行あ行  
            
 その他、次のような記号がある。

補足
 現代日本語では、ア行エ段は「え」であり、ヤ行エ段に文字は無い。いずれも発音は/e/となる。
 しかし古典的な日本語においては、ア行エ段は「え」で/e/と発音するのは同様だが、ヤ行エ段に「〓」があり/je/と発音されていた。

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