半濁点
読み:はんだくてん
外語:semi-voiced sound mark
日本語のかな文字において、半濁音を表わす際に右上に付けて使う記号。
目次
概要
特徴
常用
特殊用途
古典に見られるもの
符号
概要
現在の日本語表記法では、半濁点は小さな丸で表記する「○゜」という書き方をする。
半濁音は濁音ほど使われておらず、日本語ではハ行に対するパ行のみであるため、半濁点の用途は広くはない。
日本語の音韻変化において、ハ行からパ行が分かれた際、区別のために付けられたのが始まりとされる。古くは江戸弁(べらんめぇ調)にあるツァ行/ts/の表現のためサ行に半濁点を付けたこともあったが、これは廃れている。
言語学では、半濁音だけでなく鼻濁音の表記にも使われている。
特徴
常用
50音表に含まれ、日常の日本語で使われているもの。
パピプペポ ‐ [pa pi p〓 pe po] ハ(h)行の半濁音
特殊用途
アイヌ語などの表記や、言語学などの学術用途。
ウ〓 ‐ ウの鼻音 [〓]
カ〓キ〓ク〓ケ〓コ〓 ‐ 鼻濁音 [〓a 〓i 〓〓 〓e 〓o]
繚キ繧
‐ プの子音のみ [p] アイヌ語などで使う
古典に見られるもの
古い文献などに記載が見られるが、今では殆ど使われていないもの。
サ〓シ〓セ〓ソ〓 ‐ 江戸弁のツァ行 [tsa tsi tse tso]
セ〓
‐ アイヌ語のチェ [ce] 今では殆ど使われず「チェ」と書かれることが多い
ツ〓
ト〓
‐ アイヌ語のトゥ [tu] ト〓の方が良く使われているが、それよりも「トゥ」の方が多い
ラ〓リ〓ル〓レ〓ロ〓 ‐ かつて、外国語のL音に使われた [la li l〓 le lo] 今では廃れている
符号
電算処理では、次のような符号位置を使う。
゜ (KATAKANA-HIRAGANA SEMI-VOICED SOUND MARK)
Unicode
‐ U+309C
JIS X 0208
‐ 1区12点
JIS X 0213
‐ 1面1区2点 (1-1-12)
〓 (COMBINING KATAKANA-HIRAGANA SEMI-VOICED SOUND MARK)
Unicode ‐ U+309A
JIS X 0208 ‐ (なし)
JIS X 0213 ‐ (なし)
〓 (HALFWIDTH KATAKANA SEMI-VOICED SOUND MARK)
Unicode ‐ U+FF9F
JIS X 0208 ‐ (なし)
JIS X 0213 ‐ (なし)
JIS X 0208では区別が曖昧だったが、Unicodeにおいては、単独の文字と、連結用の文字が明確に区別され、双方が用意された。
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