見宝塔品第十一
読み：けんほうとうほん-だいじゅういち
妙法蓮華経(法華経)の第十一章のこと。
概要
この品(章)では、大地より湧きだした宝塔について述べられている。
この品の要点は次の三点である。
- 多宝如来が、法華経は真実だと証明したこと
- 十方分身諸仏が集まったこと
- 釈迦の滅度の後、法華経を護持し読誦する者を求めたこと
見宝塔品では三身が表わされており、多宝如来は法身仏、釈迦が報身仏、十方分身諸仏は応身仏として述べられている。
特徴
述べられる宝塔とは、全ての人間に具わっている「仏性」を表わしており、宝塔を見ると言うことは仏性を発見することを意味する。
また多宝如来は釈迦よりも前に成仏した仏で、東方の無量千万億阿僧祇の世界、宝浄国に住むとされる。地より出でて、法華経を賛美した。
爾時宝塔中出大音聲歎言。善哉善哉。釈迦牟尼世尊。能以平等大慧教菩薩法仏所護念妙法華経為大衆説。如是如是。釈迦牟尼世尊。如所説者。皆是眞實。
また釈迦は近く入滅することを述べており、その後も法華経を大切にせよとした。
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