VRRP
読み:ヴィーアーアーピー
外語:VRRP: Virtual Router Redundancy Protocol
レイヤー3レベルでネットワークに冗長性を持たせる技術。「MHSRP」とも呼ばれる。
概要
複数のルーターが存在するが動的ルーティングができない場合に、その複数のルーターで冗長性を持たせるためのプロトコルである。
いくつかのルーターでグループをつくり、普段はそのグループのうちの1台が通信するが、それが障害をおこした場合には、同じグループにある別のルーターが代りに通信を行なうことで、対障害性を高めている。
特徴
負荷分散
あるルーターが複数のグループに属することもできるので、負荷分散にも有効である。
例えば、あるネットワークにルーターA、ルーターB、ルーターCの3台がある。
通常時、各ルーターは次のように働くとする。
- ルーターA ‐ 192.168.1.1〜50のルーター
- ルーターB ‐ 192.168.1.51〜100のルーター
- ルーターC ‐ 192.168.1.101〜150のルーター
さて、もしルーターCがダウンした時、例えばルーターBが192.168.1.101〜150のホストに対するルーターとしても動作する、といったことが実現可能である。
この冗長化の仕組みは、HSRPと同じである。
通信
通信にはリンクローカルスコープのマルチキャストアドレス(IPv4では224.0.0.18、IPv6ではff02::12)を使用し、IPのプロトコル番号は112である。
ちなみに、VRRPルーターはIPヘッダーのTTLあるいはHop Limitが255以外のパケットを受理しない。
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