PIアドレス |
辞書:通信用語の基礎知識 通信技術中編 (CTTRAN) |
読み:ピーアイ-アドレス |
外語:Provider Independent Address |
品詞:名詞 |
プロバイダーの持つIPアドレス帯(PAアドレス)から独立したIPアドレスのこと。
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概要 |
プロバイダーの持つIPアドレス(PAアドレス)は、ルーターの経路表の増加を抑制し、そして経路情報をプロバイダー単位で集約可能にするために、ある程度大きな連続したIPアドレス帯を利用している(これを、「ネットマスクが浅い」という)。
このため、一般の利用者は経路制御の都合上、利用しているプロバイダーに割り当てられたIPアドレス帯の中から再割り当てを受けてIPアドレスを利用することになる。プロバイダーを変更する場合は、IPアドレスも変更しなければならない。
PIアドレスはプロバイダーから独立したアドレスであり、このアドレスを使えば、インターネットへの接続(トランジット)を提供するプロバイダー(トランジットプロバイダー)を変更した場合でも、IPアドレスを変更する必要がない。
特徴 |
コスト |
但し、PIアドレスを運用するためには経路制御が必要となり、容易なことではない。
プロバイダーなど、独立した(自律した)ネットワーク間の経路制御のためには専用の番号(AS番号)を持たねばならず、その上、その番号は一つ以上のトランジットプロバイダーに依頼してインターネット上に知らせなければならない。
そのための費用は、利用者がIPアドレスを変更する場合よりはるかに高いため、通常のインターネット利用者がPIアドレスを利用することは、基本的には無い。
主な利用例 |
PIアドレスは、例えばルートサーバーや、TLDのDNSサーバーのように、極めて公共性の高いサービスでよく利用されている。
このようなサービスの場合、プロバイダーへの依存性を排し、長期間に渡って同じIPアドレスを使うことが求められるためである。
また、こういったサービスは「クリティカルインフラストラクチャ」と呼ばれ、優先的にPIアドレスが割り当てられる。
リンク |
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