PDCハーフレート
読み:ピーディースィーハーフレート
外語:PDC Half Rate
PDC方式ディジタル携帯電話システムにおいて、使用する周波数帯域を半分(12.5kHz)にして交信チャンネル数を二倍に増やしたもの。
概要
携帯電話機の普及に伴い、800MHz帯PDC方式ディジタル携帯電話加入者の増加で通話量も増加し、特に首都圏を中心に回線混雑が増えてきたため新たに開発された。
これにより、従来のPDCをPDCフルレートと呼び、PDCハーフレートと区別するようになった。
PDCフルレートの時分割回線数は3回線/チャンネル、PDCハーフレートは倍の6回線/チャンネルである。
NTTドコモではx101ハイパーシリーズから、au(旧DDIセルラー)ではHD-30xシリーズ辺りからPDCハーフレート端末になった。
特徴
音質
PDCの音声データの転送レートは、フルレートで11.2kbps、ハーフレートで5.6kbpsとなっており、送受信量が単純計算で1/2になった事から音質がかなり犠牲になり、これが「ディジタル携帯電話は音が悪い」と言われる原因となった。
但し、データ通信モードでは転送量を稼ぐためにハーフレート端末でもフルレート動作に切り替わる。
1.5GHz帯
PDC方式は、800MHz帯の他に、1.5GHz帯も利用された。
1.5GHz帯PDCを採用している事業者は、ネットワークにEricssonのPDC方式通信システム「CMS30」を採用していた事もあり、同社が提唱しているマイクロセル方式を採用する事で回線混雑を回避する傾向にあった。
ただし端末自体はハーフレート対応機であり、それをフルレートで動作させていた。あまりに回線が混雑した時だけ、基地局は端末を一時的にハーフレート動作に切り替える運用だった。
これが、「1.5GHzは音が良い」と言われた理由である。
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