PAL |
辞書:通信用語の基礎知識 無線・業務放送技術編 (WBCASTT) |
読み:パル |
外語:PAL: Phase Alternating Line |
品詞:固有名詞 |
ヨーロッパを中心に、NTSC/SECAMを用いる地域以外の大半の国で使われているカラーテレビ放送方式。
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概要 |
旧西ドイツのテレフンケン社が開発し、1956(昭和31)年規格制定された。
米国で開発され日本でも使われたNTSCとは異なり、最初からカラー放送用として設計されたため、NTSCのような無理が無い設計となっている。
特徴 |
仕様 |
PAL自体はカラー信号の規定であり、走査線数やフレーム数はテレビシステムと呼ばれる別の概念である。
とはいえ、実際のテレビシステムとしては、走査線本数が625本(有効576本)で、秒間25フレームのインタレースが標準となっている。
NTSCの480iに対し、一般的なPALでの放送画面は576iといい、NTSCの525本(有効480本)より解像度が高いことが分かる。ただし、PALのテレビ受像機ではこのうち一般に90%前後を表示する。
以降は、この標準的なテレビシステムを前提として説明する。
色差信号 |
PAL最大の特徴は、走査線毎に色副搬送波の位相を反転して伝送していることにある。
このため、位相の歪みの影響が2走査線内で収まり、位相エラーをある程度自動的に補正することができるため、歪みによる影響を受けにくい。
変調 |
PALも、NTSCと同様の方法で、輝度信号に色差信号を重畳する。
無線占有帯域幅は、NTSCが6.0MHzなのに対してPALは一般的に7.0MHzまたは8.0MHz。
PALの水平同期周波数は15.625kHzで、走査線数は625本。やはり輝度信号の高周波側に、色副搬送波周波数4.433619MHzで色差信号が重畳される。
NTSCより後出ながら輝度信号と色差信号を最初から分離しなかったのは、やはり周波数帯域の制限があったためと思われる。
バリエーション |
PALは世界中で使われているが、そのため多くのバリエーションが存在する。
この他にもいくつかの派生がある。
リンク |
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