テレビジョン・データ多重放送
読み:テレビジョン-データたじゅう-ほうそう
テレビジョン放送において、垂直帰線消去期間(VBI)の一部を使いデータの送信を行なうことで、音声、文字、図形およびその他映像を送信する技術のこと。
概要
標準テレビジョン・データ多重放送及び高精細度テレビジョン・データ多重放送に関する送信の標準方式(平成6年7月5日郵政省令第47号)で規定されている。
超短波放送(VHF/UHF)で行なわれるものが一般的で、「超短波データ多重放送」の一つである。
実際の用途として、テレビ朝日のADAMS、TBSテレビのDATA PARADE、テレビ東京のITビジョン(インターテキスト)などがある。
定義
電波法施行規則に定義がある。
第一章 総則
(定義等)
第二条 電波法に基づく命令の規定の解釈に関しては、別に規定せられるもののほか、次の定義に従うものとする。
二十八の十 「テレビジョン・データ多重放送」とは、テレビジヨン放送の電波に重畳して、二値のデジタル情報を送る放送であつて、テレビジヨン放送に該当しないものをいう。
標準テレビジョン放送のものを「標準テレビジョン・データ多重放送」、高精細度テレビジョン放送のものを「高精細度テレビジョン・データ多重放送」という。
特徴
標準テレビジョン放送の場合は、データは垂直帰線消去期間(VBI)の10H(273H)、11H(274H)、12H(275H)、13H(276H)に重畳する。電波の型式はC9W。
データは走査線(現行テレビ放送では525本)1本につき22バイト送信でき、それが1フレームで4本、秒間で60フレーム送信されるため、22×4×60で最大毎秒5,280バイト(42.240kbps)で送信可能である。
信号は二値NRZパルスで、振幅の定常値は映像信号のペデスタルレベルを0%、白レベルを100%としたとき、「0」は0%、「1」は70%とする。
ここで規定されるのは物理層の仕様のみであり、この上で任意のプロトコルが利用できる。日本国内では、次のようなものがある。
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