スパム
読み:スパム
外語:spam

 電子メールを不特定の相手に大量に送信すること。また、ニューズグループに大量に投稿すること。広告などを目的としたものをUCEと呼び、広告以外のものはUBEと呼ばれる。
目次

概要

語源
 SPAMとは本来ハムの缶詰(豚の挽き肉缶詰)の商品名で、Hormel Foods Corporationの商標である。
 このSPAMをネタにしてBBCのモンティパイソンで放映されたコントが、インターネットで使われる用語spamの語源となった。
 また別説では、イギリスのCMで食べたくないSPAMをしつこく勧められるというものがあり、それがインターネットのspamの語源となった説や、Send Phenomenal Amount of Mailの略称とする説などがある。この語源についてはRFC 2635に記述がある。
 現在、メールのスパムは、商標の侵害を避けるため小文字でspamと書く。

俗称
 スパムは古くからあるが、今ほど問題にならなかった頃より、様々に呼ばれてきた(ABC順、50音順)。

特徴

受信

スパムの量
 スパム対策製品を手掛ける米Barracuda Networksが2007(平成19)年12月12日に公開した年次報告書によると、電子メールのうちの90%〜95%はスパムである、としている。
 なおこの割合は、2006(平成18)年には85%〜90%、2001(平成13)年には僅かに5%であったとされている。

関連する対策団体等
 次のような対策団体がある、又はあった。
 一応日本にも、「財団法人日本データ通信協会」という団体があり、通報フォームも用意されてはいる。
 しかし、通報しても何か仕事をしているような様子が現実問題として見られないことから、一般国民にとっては全く無意味な、単なる天下り団体と考えられている。

技術的取り組み
 スパム対策の技術も、いろいろ発案はされている。

送信

スパム用ツール
 以前、日本では次のようなソフトウェアがよく使われていた。
 最近は、ボットネットなどを用い、身元を隠蔽する送信方法などが(操作方法は不明だが)用いられているようである。

送信技術
 送信側は、あの手この手でスパムの送信を続けてきた。その中には、他人のコンピューターに公然と侵入する、明らかに非合法なものも含まれる。

法律での規制

スパム問題
 現在、スパムは全世界的に猛威をふるい、各国で厳しい規制が敷かれている。日本でも同様である。
 しかしスパマーは法など守ることなく、今日も大量のスパムを送り続けている。

日本国

規制への流れ
 パーソナルコンピューター(PC)に届くスパムが猛威を振るっていても、日本の政治家は全く動かなかった。
 清き一票により国会議事堂で昼寝をする権利を得られた偉〜い方々は、自分でPCをいじらない年寄りばかりだったためと見られる。
 しかし、そんな国会議員も携帯電話くらいは使う。そんな携帯電話に届くスパムが問題化すると、彼らもよほど腹に据えかねたらしく、瞬く間に国会で規制法が通された。これには開口するPC利用者も多かった。どうやら彼らは、利権と自分の都合でしか動かないらしい。

現在の日本
 日本ではスパムを「特定電子メール」と定義し、その送信に際しては所定の書式を持って行なわねばならない旨、特定電子メールの送信の適正化等に関する法律(通称、特定電子メール送信適正化法)によって規定している。
 実際の書式については、特定電子メールの送信の適正化等に関する法律施行規則(通称、特定電子メール送信適正化法施行規則)で、メールのSubjectの頭には「未承諾広告※」を含める、などが規定されている。
 違反した場合の罰則は最高で「1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金、または併科」である。しかしスパマーは殆ど誰も守っていない。

過去の日本
 前述の法律がなかった頃、及び現在でも、前述に加え、次の刑に処される。
 両方同時の場合は、刑法第54条により、より重い方の罰が科される。

アメリカ合衆国
 アメリカでは、要らないと言っているのにスパムを送る行為は、サーバーに対する不法侵入である解釈され、送信すること自体に罪を認めている。

広義のスパム
 電子メールおよびネットニューズの投稿以外でも、無差別に送信されるメッセージは、広義のスパムとして扱われている。

掲示板スパム
 Web掲示板に対して無差別に行なわれる投稿をいう。
 サーバーへの負荷はもちろんであるが、既存の投稿が全て流れてしまったり、他の投稿が事実上不可能になったりという問題が発生する。

コメントスパム
 ブログのコメント欄に対して無差別に行なわれる投稿をいう。
 一般に、ブログの契約は全体容量で行なわれ、コメントの容量も含まれるので、このようなものを放置すると他の投稿が出来なくなり金銭的問題にもなる。
 このような投稿を自動化するソフトウェアが作られ、問題が深刻化したが、ブログを提供するプロバイダーも、様々な対策機能を提供している。

トラックバックスパム
 ブログに対し、無差別に行なわれるトラックバックpingをいう。
 これもコメントスパムと同様の問題がある。

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