98文字
読み:キュウハチもじ

 PC-9800シリーズ/EPSON PCが、その機種シリーズ専用に用意した機種依存文字(システム外字文字)のこと。
目次

概要
 元々は、NECがACOSなどで採用した文字集合に由来している。
 この文字集合がPC-9800シリーズと互換機にも搭載され、パーソナルコンピューターと共に普及することになった。
 現在では、その一部がJIS X 0213としてJIS規格化されている。

特徴

含まれる文字
 この文字集合には、次の6種類の文字が含まれる。シフトJISの符号位置を併記する。
  1. 半角2バイト文字(0x8540〜0x869e)
  2. 罫線文字(0x869f〜0x86ed)
  3. ○数字(0x8740〜0x8753)
  4. ローマ数字(0x8754〜0x875d)
  5. 記号(0x875F〜0x879C)
  6. NEC選定IBM拡張文字(0xed40〜0xeefc)

Windows-31J
 Microsoftは、このうち、○数字、ローマ数字、記号を「NEC特殊文字」として採用した。NEC選定IBM拡張文字も採用されている。
 Windowsは98と違いJIS X 0208に準拠したため、罫線文字はJISのものを採用し、98独自のものは採用しなかった。半角2バイト文字などは論外である。
 こうして使われているシフトJISは「Windows-31J」と呼ばれている。
 しかし、その他の環境では読むことが出来ないため、不用意にこの文字を使用すると他の環境で文字化けなどを起こし、フレームの原因ともなった。

JIS規格化
 Windowsの普及は圧倒的であり、これはすなわち98文字の普及は圧倒的であることと同義であった。そこで、JISもNEC特殊文字を正規の規格として採用することになった。
 13区にあった文字の全て(○数字、大文字のローマ数字、記号など)はJIS X 0213におけるJIS第三水準記号となり、JIS規格化された。
 符号位置は従来と同一なので、既に普及しているWindows環境などで困ることはない。

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