FastTrack
読み:ファストトラック
外語:FastTrack

 P2Pファイル共有ネットワークの一つ。また、ここで使われるプロトコルの名前。
目次

概要
 2001(平成13)年3月、ニクラス・ゼンストローム(Niklas Zennstro¨m)とヤヌス・フリス(Janus Friis)により開発された。
 オランダ産まれのこの技術は、NapsterOpenNapが終焉を迎えようとしていた頃に誕生した。

特徴

技術
 FastTrackはGnutellaの分散特性を取り入れ、その上でスーパーノードと呼ばれる新機能を搭載した。
 スーパーノードは一時的なインデックスサーバーとして機能してP2Pネットワークの安定化に寄与するもので、高速なインターネット接続をしているユーザーがスーパーノードとなりうる。

クライアント
 ファイル共有ソフトウェアKazaaGroksteriMeshの基盤となっている。かつてはMusicCityのMorpheus(現在はGnuttellaネットワークに接続)の基盤でもあった。
 2002(平成14)年2月26日頃にFastTrackが1.3→1.5へとバージョンアップがあり、この時に認証機能が搭載された。1.3と1.5ではプロトコルが互換性で、KazaaとiMeshはバージョンアップしたがMorpheusはバージョンアップできなかったことから、認証できないユーザーが接続できなくなり、結果としてMorpheusは締め出しを食らったのである。

所有権
 現在、FastTrackの所有権は複数の企業が持っている。
 Kazaaソフトウェアの所有権はSharman Networks社に売却されたが、FastTrackプロトコルの統制権はKazaa BV社がそのまま保持した。
 その後Kazaa BV社はBlastoise(事業者名はJoltid)社によりFastTrack技術をライセンスするようになった。
 またKazaaに含まれるAltnetはBrilliant Digital Entertainment社の子会社Altnet社が保有している。
 ここから、FastTrackは、Sharman Networks、AltNet、Joltidの合弁事業であるといえる。

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