CAN
読み:キャン
外語:CAN: Controller Area Network

 パワー・トレイン系向け制御系車内LANの一つ。
目次

概要
 ボッシュが規格化したネットワーク。当初は車載系のLANとして開発されたが、信頼性や故障検出機能などが優れていたため、様々な分野で応用されている。
 伝送長にもよるが、転送レートは最大1Mbps。制御系のLANとしては充分な速度を持つ。

特徴

仕様

物理層
 物理層の電気的特性としては、高速なHigh Speed CANと、低速なLow Speed CANがある。
 伝送レート125kbpsから1MbpsまでのHigh Speed CANはISO 11898、伝送レート125kbps以下のLow Speed CANはISO 11519で規定される。
 このほかに、配線を1本にした規格Single Wire CANもある。

コントローラー
 CANコントローラーの種類には、BasicCANとFullCANがある。
 BasicCANは、送受信バッファーが小さく、マスクレジスターにも制限があり、その分CPUに負荷が掛かる。
 FullCANは、送受信バッファーが大きく、マスクレジスターの許容範囲も大きく、その分CPUへの負荷が少なくて済む。

フレームタイプ
 CANには、データフレーム、リモートフレーム、エラーフレーム、オーバロードフレームがある。
 データフレームは、データを送信する場合の転送フォーマット。フレームスタート+アービトレーション+コントロール+データ+CRC+ACK+フレームエンド、という構造になる。
 リモートフレームは、情報を要求するためのフォーマット。データフレームからデータフィールドを無くした構造である。
 エラー発生時は、エラーフレームが発生する。
 オーバロードフレームは、データが次のデータ受信までに処理できなかった場合に送信される。ただし、最近ではあまり使用されていない。

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