ATコマンド
読み:エイティーコマンド
外語:AT command: ATtention command
米ヘイズ社が自社の
モデム
用に用意したモデム制御用の
コマンド
体系。コマンドが
AT
から始まるため、この名がある。
目次
概要
ATコマンド
初期化の例
ATQ0E1V1
AT&F
ATX3
ATM0
制御の例
ATDT116
概要
いわゆる
アナログモデム
で、広くATコマンドが採用され普及したことから、
デファクトスタンダード
となった。但し、厳密に標準規格化されているわけでは無いため、基本的な部分はたいていのモデムで共通するが、細かな部分はモデムごとに違っている。
ADSL
や
光ファイバー
などが普及した現在ではモデムを使ってダイアルアップする機会は大幅に減り、このためATコマンドを目にしたり、手入力したりする機会はほぼ皆無となった。
しかし今でも、例えば
スマートフォン
内部などで使われており、CPUはモデムプロセッサーに対してATコマンドを発行することでモデム制御をしている。モデムはコマンドで制御する必要があるが、新しい通信プロトコルを作るよりは、従来通りのATコマンドをそのまま使う方が何かと利便が良いということのようである。
ATコマンド
初期化の例
ATQ0E1V1
リザルトあり、コマンドエコーON、単語リザルト形式。
一般的な通信ソフトの基本的な初期化コマンドで、これが狂っていると大抵のソフトは動作しない。
例えば
KTX
のデフォルト設定である。
AT&F
デフォルト動作(初期出荷状態)に戻す。
何か動きが怪しければ、まずはこれが基本と言われているが、古いモデムによくある常識外れの設定が初期値になっているものは非該当。
ATX3
ダイアルトーン
を検出しない。
Windows 95
以降で、モデムのプロパティで「トーンを待ってからダイアルする」のチェックを外すとこれになる。チェック時はX4。
PHS
の
みなし音声
やビジネスホンでの通信では必須と言われる設定。
ATM0
スピーカー常時OFF。一般のデフォルトはM1(キャリア検出までON)である。
モバイル
用ノートパソコンでは消したがる人も多く、
FAQ
のひとつとなっている。
制御の例
ATDT116
116にトーンでダイアルする。
Tはトーン(ピポパ音)でのダイアルを意味する。パルスの場合はATDPとなる。
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