110
読み:いちいちゼロ
外語:110

 警察に繋がる電話番号で、特番の一つ。
目次

概要

起源
 日本では、1948(昭和23)年10月1日に、GHQの勧告により、東京や名古屋、大阪などの大都市に設置されたもの。
 但し、誕生当初は東京が110、大阪、京都、神戸が1110、名古屋は118などと、番号はバラバラだった。これが現在の110に統一されたのは1954(昭和29)年である。

番号の由来
 番号が110に決まったのは、ダイアルを回す距離が一番短い1と、ダイアル間違いを防ぐために一番距離の長い0を組み合わせたところからである。
 通報者がパニックにならないように、落ち着かせるという意味も含まれている。

日本
 日本の場合について。

掛ける
 110番通話は一般の電話とは違い、ダイアルするとすぐに呼び出し音が聞こえてくる。
 これは「すぐに繋がるので安心してお待ちください」という意味が込められているためだが、実際に警察へ繋がる時間は一般の電話と変わらないので、3〜4回の呼び出し後に繋がることになる。
 なお、公衆電話などで赤ボタンがあるものは、赤ボタンに続いて110とダイアルしなければならない。そのかわりお金を入れなくてよい。ピンク電話の場合、赤ボタンがないものは、そのまま掛けても通報者の声が相手(指令員)に聞こえないので注意が必要。

話す
 110番すると、まず何があったのかを聞かれた後、必ず、現場住所と、通報者の名前および電話番号を訊かれる。そうしないと、警察も出動の判断が出来ないからである。
 緊急時に慌てて通報するときには、特に住所などはパニックに陥っている通報者が把握していないこともあるだろうが、110番センターも通報者がどこから電話しているかは分からないのである。公衆電話の場合、配慮してか住所などが書かれていることが多い。

センター
 さらに、110番センターは所轄署にあるわけでは無いため、あまりに省略したローカルな地名を言っても分かってくれない。
 余裕があるなら、正確な住所を通報者が調べてから110番すると、警察も速く動くことができる。万が一の時のために覚えておくと良い。
 例えば東京都(警視庁所轄)の場合は「警視庁通信指令センター」と呼ばれていて、本部指令センターと多摩指令センターの二ヶ所がある。23区からの110番通報は本部指令センターへ、多摩地区からは多摩指令センターへ接続されるようになっている。

深夜
 警察は役所である。警察官は、役人(公務員)である。これを忘れると、お日様がでていない時間帯に不快な思いをすることだろう。
 例えば、深夜に110番しても、なかなか出ない。また出ても、対応はまさに役所並なこともある。電話を取った警察官の人間性にもよるのだろうが、110番を掛けた先にいるのは、身近な「おまわりさん」ではなく、警察官というお役人だと思えば、必要以上に期待することもないので腹も立たないだろう。

携帯電話など

位置の捕捉
 110番は、有線電話であれば位置をある程度捕捉できるので良いとして、無線電話では位置の捕捉が時に困難な場合がある。
 通常の携帯電話PHS等であれば、県単位の位置捕捉程度は可能なので、現在いる県の警察へ繋ぐ事ができる(もちろん県境まで認識してる訳ではないので、県境の町村などでは隣県の警察に繋がることもある)。
 しかし衛星携帯電話ともなると現在位置測定は不可能な相談である。

現状
 イリジウム衛星携帯電話の場合、全世界的なサービスという特徴から、110に限らず緊急番号の全て(110、119、118)の他、フリーダイヤル等日本のサービス一切に接続できない。
 NTTドコモの衛星携帯電話サービス「ワイドスター」の場合、日本向けのサービスであり、警察や消防に繋がらないという訳にもいかないため、警察署各地域番号と呼ばれる2桁の番号を各県ごとに用意している。

警察署各地域番号
 110+XXの計5桁でダイアルする。
札幌20神奈川37鳥取54
函館21新潟38島根55
旭川22山梨39岡山56
釧路23長野40広島57
北見24静岡41山口58
青森25富山42徳島59
岩手26石川43香川60
宮城27福井44愛媛61
秋田28岐阜45高知62
山形29愛知46福岡63
福島30三重47佐賀64
東京31滋賀48長崎65
茨城32京都49熊本66
栃木33大阪50大分67
群馬34兵庫51宮崎68
埼玉35奈良52鹿児島69
千葉36和歌山53沖縄70

外国
 重要な番号だけに、各国とも覚えやすい番号を選択している。

再検索