XFree86
読み:エックス-フリーはちろく
外語:XFree86

 X11の実装の一つ。The XFree86 Project, Incが開発しているX Window System。しかし既に消滅寸前である。
目次

仕様

動作環境
 UNIXおよびUNIX互換OSで稼働する。
 公式にはLinux、全てのBSD、Sun Solaris x86、OS X(Darwin)、そしてOS/2風プラットフォームとCygwinで稼働するとされており、XFree86に問題が発生するまでは、ほぼ全てのBSD系OSと各種UNIX、そして主要なLinuxディストリビューションでX Window Systemの実装として採用されていた。

沿革

特徴
 XFree86 4.0.0以降は、バージョン番号のうちリリース番号が西暦下一桁と一致することを特徴としていた。
 ライセンス問題発生以降も、XFree86 4.8.0までは毎年のリリースをしていたが、その後は途絶えた。結果、2008(平成20)年にリリースされたXFree86 4.8.0を最後としている。

終末

事件
 2004(平成16)年2月29日にリリースされたXFree86 4.4.0からの新ライセンスに、旧BSDライセンスと同様の「宣伝条項」が追加された。
 当の開発者やRed Hat、SUSE、Mandrake、Debianなどの主要LinuxディストリビューターからGPLの第6項と矛盾すると猛反発が上がり、大騒ぎとなる。
 中でもRed Hatは4.4.0は絶対に採用しないと猛反発を始め、Debianもそれに続いていた。
 XFree86の開発メンバーの一部もXFree86を離脱、こうして新たに派生バージョンとしてX.Orgが登場した。

BSD
 FreeBSDNetBSDに代表されるBSDは、それ自体がBSDライセンスで配布されているわけである。XFree86が採用した旧BSDライセンスと、この時点での新BSDライセンスは親和性は損なわれていない。従ってBSDユーザーにとっては何の問題もない。
 しかしながら、Linuxはもとより、この各種BSDさえもX.Orgに移行してしまったため、状況を鑑みるにXFree86にはもはや未来はないものと思われる。
 その理由は自明で、皆がX.Orgに移行してXFree86を使わなくなれば、XFree86の進歩は止まってしまうわけである。古いものを使い続ける理由は無い、ということになるのだろう。

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