ISA
読み:アイサ
外語:ISA: Industry Standard Architecture

 PC/AT互換機用の第一世代拡張スロットの一つ。
目次

概要
 
 24本のアドレスラインと16本のデータラインを持ち、8.33MHzで動作する16ビットシステムバスの規格である。
 直訳は業界標準アーキテクチャー。日本ではアイサと読むが、米国では単純にアルファベット読みでアイ・エス・エイと読む。
 転送速度は8Mバイト/秒(7Mバイト/cBeat)と遅い。

特徴

由来
 1982(昭和57)年に登場したIBM PCで採用されたシステムバスに由来する。
 これは初代IBM PCで使用された8088(内部16ビット/外部8ビット)用に設計されており、62ピンで構成されていた。このバスはデータラインの幅が8ビットしかなく、今では俗に、8ビットISA、またはXTバスとも呼ばれる。
 1984(昭和59)年に登場したPC/ATはCPUに80286を採用したが、80286は内部/外部ともに16ビットバスで、アドレスラインが20ビット→24ビットに拡張された。そこで足りない分の信号線の端子を36ピン追加拡張し、合計98ピンのATバスとして採用した。これが後にISAと呼ばれるようになる。
 新たに追加された信号は36ピンのコネクターとして従来のバスに結合されており、これには8本分のデータライン、4本分のアドレスライン、5IRQと4DMA信号分のラインが含まれる。

後継
 内部・外部ともに32ビットのi386が登場する頃になると、IBMMCAと呼ばれるISAと非互換のシステムバスへの移行を図るが失敗した。
 互換機メーカーもISAの端子を二段にして32ビット用の信号線を拡張したEISAという32ビットバスを採用するが普及には至らなかった。
 その後は、そのマイクロプロセッサー自体を設計開発するIntelによって提唱されたPCIが標準として利用されるようになり、外部スロットが提供されるバスとしては、ISAは完全に姿を消した。
 なお、残るレガシーシステムを接続することを目的に、最少7本の信号線で動作するISAのサブセットLPCがチップセットに搭載され、いまも残っている。

スロット
 スロットは、途中のキーを境に二つに分かれる。ブラケット側が元XTバスで62ピンで、A面/B面に分かれている。PC/ATで拡張された36ピンでは、A面はC、B面はD、と呼ばれる。
 頭に-が付いている信号は、負論理であることを表わす。
信号名ピン信号名
GndB1A1-IOCHK
RESET DRVB2A2SD7
+5VB3A3SD6
IRQ9B4A4SD5
-5VB5A5SD4
IRQ2B6A6SD3
-12VB7A7SD2
-0W SB8A8SD1
+12VB9A9SD0
GndB10A10IOCHRDY
-SMEMWB11A11AEN
-SMEMRB12A12SA19
-IOWB13A13SA18
-IORB14A14SA17
-DACK3B15A15SA16
DRQ3B16A16SA15
-DACK1B17A17SA14
DRQ1B18A18SA13
-REFRESHB19A19SA12
CLKB20A20SA11
IRQ7B21A21SA10
IRQ6B22A22SA9
IRQ5B23A23SA8
IRQ4B24A24SA7
IRQ3B25A25SA6
-DACK2B26A26SA5
TCB27A27SA4
BALEB28A28SA3
+5VB29A29SA2
OSCB30A30SA1
GndB31A31SA0
キー
-MEMCS16D1C1-SBHE
-IOCS16D2C2LA23
IRQ10D3C3LA22
IRQ11D4C4LA21
IRQ12D5C5LA20
IRQ15D6C6LA19
IRQ14D7C7LA18
-DACK0D8C8LA17
DRQ0D9C9-MEMR
-DACK5D10C10-MEMW
DRQ5D11C11SD8
-DACK6D12C12SD9
DRQ6D13C13SD10
-DACK7D14C14SD11
DRQ7D15C15SD12
+5VD16C16SD13
-MASTERD17C17SD14
GndD18C18SD15

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