HDML
読み:エイチディーエムエル
外語:HDML: Handheld Device Markup Language

 携帯用機器マークアップ言語の一つ。
目次

概要

用途
 Phone.com社(旧Unwired Planet)によって開発された独自規格のWAP用記述言語で、WAPとしてWAEWMLで規定されている。
 タグを使うという点ではHTML(ないしSGML)と似てはいるが、実際にはSGMLではない。仕様を広く公開したiモードコンパクトHTMLと比較し、普及率では遂に完敗を喫した。
 しかし携帯電話に特化した仕様であり、HTMLよりも携帯電話の特性を生かした情報提供が可能だった。

バージョン
 通常、次のいずれかのバージョンが用いられた。
 日本のEZweb端末では、初期は3.0、WML対応以降は3.1が採用されている。

特徴

構造
 一つのHDMLは「デッキ」(decks)でグループ分けされる。各デッキはURLにより識別されて端末に送信されるという点で、HTMLページに似ている。
 デッキ内には複数の「カード」(cards)を含めることが可能であり、端末に表示される1画面は1カードに対応する。端末にはデッキ単位で送信され、端末は1カード単位で画面表示するため、複数カードを1デッキ中に収めれば一度に数画面分まとめて転送を行なえ、効率的である。

画像
 HDMLの仕様とは直接無関係だが、国内のEZwebのHDMLで利用可能な画像は、2値(白黒)のWindows BMP形式で、大きさは96×96ドット、アイコンの場合は12×12ドットであった。またカラー端末からはPNG(256色まで)に対応している。
 HDMLファイルは規格上画像の大きさを含めて最大で1.2Kバイトまでだが、実際の端末では2Kバイト程度まで利用できるものもある。

Webサーバーの設定
 Apache HTTP Serverなどの一般的なHTTPサーバーでHDMLファイルを送出する場合、MIMEタイプ名を指定するため、.htaccessファイルなどの設定の変更が必要になる。
 具体的には、当該のファイルの置かれたディレクトリに、次のような内容の.htaccessファイルを作成する。
 AddType text/x-hdml;charset=Shift_JIS .hdml
 AddType image/bmp .bmp
 DirectoryIndex index.hdml
 もしSSIを使いたい場合には、上記の内容の代わりに、次の内容の.htaccessファイルを作成する。
 Options Includes execCGI
 AddType text/x-hdml;charset=Shift_JIS .hdml
 AddHandler server-parsed .hdml
 AddType image/bmp .bmp
 DirectoryIndex index.hdml

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