垂直磁気記録方式
読み:すいちょく-じききろくほうしき
磁気媒体での記録方式の一つ。磁気ヘッドからの磁界が記録層に対し垂直方向に向かうもの。
概要
ハードディスクのような大容量磁気ディスクにて使われる。
初期のハードディスクは面内磁気記録方式が使われていたが、現在のものは殆どが垂直磁気記録方式を用いている。
特徴
記録
従来の面内磁気記録方式が、ディスク面に対して水平(横方向)に磁気を記録していたのに対し、垂直磁気記録方式は垂直(縦方向)に記録する。このため記録情報一つあたりの表面積が少なく済み、記録密度を大幅に高めることが可能となった。
しかしこの方式では、磁気ヘッドからの磁界を垂直方向に送るため、記録層を通過させてから再び磁気ヘッドに戻す必要があり、このために媒体は、記録層の下に下地層(軟磁性下地層、SUL)を追加する必要がある。
この理由により媒体の製造が難しく、関連する特許も多数存在する。そのために量産可能になるまでに長期を要し、原理が提唱されてから実用化されるまで20年以上を要した。
世代
昭和電工によると、昭和電工の垂直磁気記録方式ハードディスクは、記録容量に応じて次のように世代で区分されるとしている(単位は、ギガバイト/枚)。
| 2.5インチ | 3.5インチ |
第1世代 | 80 | 160 |
第2世代 | 120 | 250 |
第3世代 | 160 | 334 |
第4世代 | 250 | 500 |
第5世代 | 334 | 750 |
第6世代 | 500 | 1000 |
第7世代 | 670 | |
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