98ローカルバス
読み:きゅうはち-ろーかるばす
外語:98 Local Bus
NECの98MATEシリーズで採用された拡張バスおよび拡張スロットの俗称。98MATEローカルバスとも。
概要
PC-H98シリーズで採用された拡張バスおよび拡張スロットであるNESAを簡略化したものである。
従来のPC-9800シリーズバス(通称Cバス)用拡張ボードは基板端に端子があり、コネクターに差し込まれるようになっているが、98ローカルバス用の端子はNESAと同様にその上に新たなコネクターが水平に新設されている。このためCバスと電気的な互換性は全くないが同じ拡張スロットを共用可能で、98ローカルバス対応のボードはこの拡張された端子に差し込まれるようになっている。
NESAと同じコネクター(電気接点)を用いていて、なおかつほぼ同一の信号配線を有するが、NESAとの互換性はない。このため、NESAのスロットに差し込むと故障する恐れがあった。
特徴
用途
PC/AT互換機におけるISAに対するVLバスのようなもので、16ビット用だった従来のCバスに対し、アドレスバスとデータバスを32ビット化し、かつ高速化した。バスは25MHz/30MH/33MHzのいずれかで動作する。
98ローカルバスはNEC純正の他は数えるほどしか製品がなく、その製品は主として速度が必要な、当時はグラフィックアクセラレータと呼ばれたビデオボード(いまの呼称ではグラフィックカードに相当)だった。
VLバスとの比較
16ビットバスに端子を足して32ビット化するのは、PC/AT互換機のVLバスと同様である。
ただしこちらはPC-H98シリーズ用NESAの簡略版ということもあり、信号特性に問題があったVLバスとは比較にならない性能を有する。
互換性のためにPentiumが搭載されたPC-9821 Af/Anにもこのローカルバスが搭載されているが、VLバスの場合と同様に内部で変換をしているため、本来の性能を発揮することはできない。
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