2HD
読み:トゥーエイチディー
外語:2HD: Double sided High density Double track

 フロッピーディスクフォーマットの一つで、「両面・高密度・倍トラック」のこと。
目次

概要
 5.25インチと3.5インチで、この規格が存在する。
 未フォーマット時で1.6Mバイトまたは2.0Mバイトとされる。
 片面で80トラックある。
 トラック数は2DDと同じだが、セクター方向の記録密度が倍になっており、トラックの容量が倍に増加した。このため、1トラックが18セクターとなっている。

仕様

5.25インチ

MS-DOS標準(FAT12)

PC/AT互換機
 512バイト/セクター、15セクター/トラック、80トラック/面とするのが主流だった。
 このため、2面での容量は1200Kiバイト(1.20Miバイト)となる。

PC-9801
 1024バイト/セクター、8セクター/トラック、80トラック/面とするのが主流だった。
 このため、2面での容量は1280Kiバイト(1.28Miバイト)となる。

X68000
 1024バイト/セクター、8セクター/トラック、77トラック/面で利用された。
 このため、2面での容量は1232Kiバイト(1.232Miバイト)となる。

互換性
 PC-9801では、8セクターも15セクターも、両方のフォーマットを読み書きできた。
 しかし、PC/ATでは基本的に15セクターのもの以外は使えない。

3.5インチ

MS-DOS標準(FAT12)

PC/AT互換機
 512バイト/セクター、18セクター/トラック、80トラック/面で利用された(5インチと異なる)。
 このため、2面での容量は1440Kiバイト(1.44Miバイト)となる。

Apple Macintosh
 512バイト/セクター、18セクター/トラック、80トラック/面で利用された。
 このため、2面での容量は1440Kiバイト(1.44Miバイト)となる。
 物理フォーマットはPC/AT互換機と同じであるが、ファイルシステムは違っている。

PC-9801
 1024バイト/セクター、8セクター/トラック、80トラック/面で利用された(5インチと同じ)。
 このため、2面での容量は1280Kiバイト(1.28Miバイト)となる。

X68000
 1024バイト/セクター、8セクター/トラック、77トラック/面で利用された(5インチと同じ)。
 このため、2面での容量は1232Kiバイト(1.232Miバイト)となる。

互換性
 PC-9801では互換性が重視されたために、3.5インチのフォーマットを従来の5.25インチと合わせる形となった。
 PC/AT互換機では特に重視する点がなかったのか、より高密度なフォーマットである1.44Miバイトが採用された。

DMF
 512バイト/セクター、21セクター/トラック、80トラック/面で利用された。
 このため、2面での容量は1.68Miバイトとなる。

XDF
 仕様は定かではないが、3.5インチで1860Kiバイト、5.25インチで1540Kiバイトとされている。

256フォーマット
 IBMの汎用機で使われている特殊フォーマット。
 シリンダー0(最外周)の表側(インデックスシリンダー)のみ128バイト/セクター、その他は256バイト/セクター。
 26セクター/トラックである。

寸法

5.25インチ
 最初に登場した2HDは、5.25インチの製品である。
 
 1985(昭和60)年には、同じ容量の3.5インチ2HDが登場するが、こちらの方が安かったこともあり、1990(平成2)年頃になっても5.25インチ2HDは広く使われていた。

3.5インチ
 頑丈なケース入りで、しかも小型でありながら5.25インチと同じ容量を持っていた。
 
 ケースが良かった分、5.25インチよりも価格が高かったが、やがてこちらが主流となった。

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