電源ユニット
読み:でんげんきかく
外語:power unit

 電源供給装置のこと。
目次

概要
 様々な分野で様々に規定されているが、パーソナルコンピューター(PC)用のものも、規格化されている。
 現在のPC用としては大きく、次の種類がある。
 購入する際の重要なポイントは、電源装置の寸法、供給電源容量、そしてマザーボードに接続するコネクターの仕様である。

技術

電源ケーブル
 製品にもよるが、電源装置から出てくる主な電源ケーブルのコネクターは、次の通り。
 以下は、需要がないため削除されているか、変換ケーブル経由になっていることがあるもの。

規格
 現在使われているATX電源と、互換性がある各電源ユニット間の違いは次の通り。
規格MBUコネクター12VコネクターPCI-EコネクターSerial ATAコネクター
ATX12V Ver224ピン4ピン必須
ATX12V (旧規格)20ピンVer1.3以降でオプション
ATX (旧規格)なし
SFX20ピン(ver2まで)24ピン(ver3から)4ピンVer2.3以降でオプションVer3以降で必須
EPS24ピン8ピン6ピン(オプション)オプション

80PLUS
 80PLUSは、電源の変換効率を定める規格である。
 ハイグレードなランクに認証されている電源ほど、効率がよい。

レーン
 特に12V系に関して「シングルレーン」と「デュアルレーン(またはマルチレーン)」の記載がある。
 これは、電源電圧を作っている電源回路の数を表わしており、シングルレーンなら一つだけ、デュアルレーンなら二つ、存在することになる。
 複数の電源回路がある方が電流の上限値が高いため、CPU、グラフィックカード、ハードディスク等のストレージと、電力を必要とする装置に対して柔軟に電源供給することができる。

コンバイン出力
 出力は複数あっても、実際は同じ電源回路から作れているため一つの電源系統となっているものを「コンバイン出力」という。
 多くの場合、あまり需要のない5Vと3.3Vは、同じ5Vの電源回路から作られている。3.3Vは5Vから降圧回路(DC-DCコンバーター)で作られていることが多い。なお、5Vでも、スタンバイ電源の5Vは、メインの5Vが電源オフになっているときも出力できるよう別系統となっていることが多い。

特徴

AT電源
 AT電源は大昔に使われていたもので、±5Vと±12Vを2つの6ピンコネクターで供給する。
 次に紹介するATX電源との差としては、+3.3Vがないこと、電源は人間が手で切ること、などがある。

ATX電源
 ATX電源は、現在のパーソナルコンピューター用として一般的なものである。
 かつては20ピンのメインコネクターを用いており、現在は後述するEPS電源から輸入した24ピンのメインコネクターを用いる。
 スタンバイ電源は+5Vである。
 AT電源との違いとして+3.3Vの追加、電源はマザーボード側からの指令によりON/OFFすること、がある。

WTX電源
 WTX電源はマイナーだが、P1が24ピン、P2が22ピン、P3が8ピンと、3種類のコネクターを用いる。
 スタンバイが+3.3Vになっている。

SSI電源(EPS電源)
 SSI電源は、24ピンのメインコネクターを用いるもの。この一つがEPS電源である。
 コネクターは違うが供給電源の仕様はATX電源のものと互換性があり、スタンバイ電源も+5Vである。
 ATXマザーボードでも、現在ではメイン電源供給コネクターが24ピンになっているものが多い。市販の電源装置では、変換ケーブルを添付したり、24ピンから4ピンだけ脱着可能としていたり等の対策を講じた製品が主流である。

再検索