X線バースト
読み:えっくすせんばーすと
外語:XRB: X-ray burst
宇宙のある一点から、突然大量のX線が爆発的に放出される現象。数秒から数十秒間続き、その後静かになる。
概要
X線パルサーなどと違い、光度は瞬時に増大し、それが数秒から数十秒間続き、その後急速に減光する。
X線バーストの主たる発生源は中性子星で、それが恒星と連星系を構成するものである。中性子星の表面に恒星の水素やヘリウムなどのガスが降着することで爆発的な核融合反応が生じる。中性子星の表面は非常に高温であるため、最初は恒星での核融合と同様に陽子‐陽子連鎖反応やCNOサイクルから始まるが、それがすぐにrp過程へと移行すると考えられている。供給され続け燃え続ける水素により作られ蓄積したヘリウムはやがてバーストを起こす。この時にX線が放射されるX線バーストとして観測される。
特徴
短時間に莫大なエネルギーを放出するこのバースト現象は、非常に高エネルギーの光子を生じ、これがX線となる。
その発生理由により、殆どのX線バーストは不定期周期で反復して発生するが、発生理由によって二種類に分類されている。
- タイプI(I型) ‐ 熱核暴走によるもの
- タイプII(II型) ‐ 重力波によるエネルギー放出で生じるもの
うちタイプIIはこれまで2例しか観測されておらず、それ以外の殆ど全てはタイプIである。
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